アニマックスをよく観ていた

この前、夏目友人帳の新シリーズが放送されることを知り、それを機に昔よくアニマックスというチャンネルを観ていたことを思い出した。

アニマックスというのは、ケーブルテレビにある「ひたすらアニメだけを流すチャンネル」である。ルパン三世などの昔のものから暗殺教室などの最近のもの(自分にとっては最近)まで幅広い年代のアニメを取り扱っていて、小学校高学年くらいの時にめちゃめちゃお世話になった。

私は今23歳で、当時は2010~2012年くらい。その頃は水泳をしていて毎日通っていたのだが、水泳に行く前によく観ていた。基本的に学校から帰ってプールに行くまでは「公園でサッカーをする」か「家でアニマックスを観る」かの2択で、公園でサッカーする方を選んでも家で水泳の準備をしなければいけなかったので結局アニマックスは観ていた。

同年代の人以外にはあまり共感してもらえないかもしれないが、特に観てたのは次のようなアニメだ。

  • ドラゴンボールZ、ぬらりひょんの孫、黒子のバスケ、べるぜバブ、夏目友人帳、暗殺教室、青の祓魔師、旧HUNTER×HUNTER、るろうに剣心、結界師、ケロロ軍曹、鋼の錬金術師、幽遊白書、ボボボーボボーボボ、宇宙兄弟(cmも印象的だった。レインボーアート、ジップヒットなど)

どのアニメも小学生当時の私には刺さりまくった。ぬらりひょんの孫は、千年魔京編でボスに行く前の前哨戦ででっかい蜘蛛にボロ負けしたのを観て敵の強さに絶望したし、黒子のバスケはウィンターカップ決勝の洛山戦がアツかった。暗殺教室は赤羽カルマに夢中になったし、るろうに剣心は「天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)」を学校で真似しまくった。ドラゴンボールはセル編が特に好きで、卵から生まれたり見た目が昆虫のようなフォルムをしていたりと、「THE・虫感」「未知の生物と戦ってる感」があって子供ながらにワクワクした。間違いなく自分の小学生時代を彩ってくれた最高のチャンネルだった。

今はわからないが、当時のアニマックスの夕方17時~19時の2時間は、30分枠のアニメ4つが毎日同じラインナップで放送されていたので、1週間を待たずに毎日アニメの続きが楽しめた。この枠にドラゴンボールや黒バス、べるぜバブや暗殺教室などの激面白アニメがやっていたもんだから毎日テレビに釘付けだった。水泳に行かなきゃいけないギリギリの時間まで粘って母さんによく怒られたし、プールに行くまでの自転車はいつも爆速だった。危なかった。(べるぜバブが終わったら水泳に行かなきゃいけない時間だったのでedでいつも切なくなっていた。それで忘れられなくてチャリを漕ぎながら歌ってた気がする)

るろうに剣心やルパン三世もそうだが、アニマックスはよく昔のアニメを再放送してくれたので、2001年生まれの自分でも昔のアニメを少しだけ話せるのはアニマックスのおかげである。「アニマックスを観てたから多少のアニメ教養はあるぞ!」というのが日本社会を生きていく上で多少の勇気をくれてる気がする。


そんなアニメを観ている私の背中で、母はよくキッチンで夜ご飯の準備をしていた。部屋の電気を点けるか点けないかくらいの中途半端な夕方の時間帯で、唯一点いてるキッチンの明かりでアニメを観ていた。あの薄暗いオレンジの部屋の感じと、後ろに母がいる安心感、背中から料理を作っている音が聞こえたあの感じは、今思えばとても暖かくて幸せな時間だった。

今はもう、あの頃のようなワクワク感や安心感を感じるようなことはあまりない。だけどたまにYouTubeで昔のアニメのオープニングなどを観ると子供の頃を思い出してノスタルジックな気持ちになるし「親孝行しなきゃな」という気持ちになる。思い出補正がかかってて美化されてるだけかもしれないが、アニマックスを観てた経験やそれに思いを馳せる時間が、今の自分の感受性や優しさを作ってるように思う。


↑ケロロ軍曹のOP。気を抜いたら涙出そう。

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