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指導者・保護者は必ず知っておきたいミニバスとバスケの違い完全版【2023年4月時点】

同じバスケットボールという競技ではあるのですが、ミニバス(U12)だけ、それ以降のカテゴリー(U15以降)とルールが異なる部分が結構あります。

日本国内におけるU12カテゴリー(小学生)で行われるミニバスケットボールの適用規則は、対象年代の特性を鑑み、一部の条項がバスケットボール競技規則と相違します。

2023 バスケットボール競技規則 ミニバスケットボールにおける適用規則の相違点

違いを説明しているサイトは色々ありますが、最新のルールに照らし合わせているかつ、全部を網羅しているサイトがみつからなかったのでまとめてみました。
※サイトによっては、旧ルールのままだったり、そもそも間違っていることも散見されるのでご注意ください!
※バスケットボールを知っていることを前提に説明をしますので、基本的な用語の説明は割愛します。

指導者はもちろんですが、バスケ経験者の保護者の方も観戦したり家で子供をちょっと教えたいなと思ったりしたときに困るので知っておきたいところです。


相違点

■コートは少し狭くてもOK、フリースローも短い

まず、コートのサイズが違います。

バスケットは縦28m×横15mですが、ミニバスは縦28m~22m×横15m~12mと、少し小さくてもOKです。
コートサイズで意外と重要なのはフリースローラインまでの距離で、エンドラインから4.85m(エンドラインからバックボードまでが0.85m)とエンドラインからバックボードまでの距離も、フリースローラインまでの距離も短くなっています。(大人はエンドラインから5.85m、エンドラインからバックボードまでが1.2m)
制限区域は昔ながらの台形も認められています

また、この後の細かなルールの違いに関わってくることとして、センターラインはありますが、バックコート、フロントコートの概念は存在せず、スリーポイントライン、スローインライン、ノーチャージセミサークルもありません。

ミニバスケットボールのコートの全寸法

■リングの高さが低く、ボールは小さい

リングの高さが2.6m(大人は3.05m)、ボールは5号(大人は男子7号、女子6号)です。
※日本のバスケットボールの競技規則は器具・用具に関する詳細の規定は書いておらず、FIBAの英語ページを見ろ、と乱暴に書かれてあります。。。

■競技時間は6分×4Q

ミニバスの試合は6分×4Q(クォーター)になります。
オーバータイム(延長戦)の時間も1回3分です。
大人は1Q10分、オーバータイム5分です。※U15のオーバータイム は3分

■出場とゲーム成立、没収の条件が違う

ミニバスは基本的には10名以上いないとゲームが成立しません(条件次第では8人~9人でもOK)。
また、3Qまでに10名以上(8人の場合は8名)出場させる必要があり、同一選手は1-3Q全てに出場することはできません。
ミニバスとバスケの一番の違いといっても過言ではないので詳しくは別記事で解説しています

■タイムアウトは各Qに1回ずつ、1回45秒間

細かい違いですが、タイムアウトは1Qに1回、各45秒です。
大人は前半2回、後半3回、各60秒とれます。

■交代はQ間と4Qだけしかできない

前述の出場要件に関わるので、交代ができるのはQ間のインターバルと4Qだけです。1-3QのQは怪我やファウルアウト以外、途中で交代はできません。
大人は自由です。

■24秒バイオレーションのリセットの仕方が違う

フロントコート、バックコートの区別がないので、24秒ルールが少し違います。14秒にリセットするのはリングに当たったオフェンスリバウンドだけで、その他は継続か24秒リセットになります。
余談ですが、例え残り時間が20秒であったとしても、リングに当たったボールをオフェンスリバウンドで取ると14秒にリセットされます(これ、意外とTOの子供たちは間違えがちです)。
ファウルがあったときは残り秒数に関わらず常に24秒にリセットですのでTOは少し簡単です。

■第4Q残り2分以下でゴールが入ってもタイムを止めない

大人は第4Qの残り2分を切ると、ゴールが入るとタイムを止めるのですが、ミニバスでは止めません。タイムを止めないので、交代をすることもできません(大人は、得点を決められたほうだけ交代が可能)。
また、これに関連して、タイムアウト後にスローイン位置をフロントコートから始めるかバックコートから始めるかを選ぶこともできません

※このルール結構間違っている人がいます。なまじバスケをやっている人は「4Q残り2分でシュートが入ったら止める」と勘違いしてしまいがちですので注意しましょう。

■ゾーンディフェンスが禁止されている

U12 (及びU15)では育成の観点からゾーンディフェンスが禁止です。またそのためにマンツーマンコミッショナーという役割の人がいます。
何をもってゾーンとするかについて詳しくは以下で解説しています。
※2023年から基準が改訂され、U12では規制が緩和されています。

■スコアシートが違う

出場規定の違反がないか記録する必要があるので、出場者の記載の仕方が異なります。それ以外はほぼ一緒です。

適用しない項目

■フロントコート、バックコートがない

フロントコート、バックコートに関するルールは全て適用されません。
具体的には、
・8秒ルールがない
・バックパスがない
・24秒ルールのリセットルールが異なる(前述の通り)

とということになります。

■スリーポイントラインがない

ラインがない、ということは3点シュートがありません。
これは賛否あって、近年のバスケットは3点シュートの得点効率が重視されているので、ミニバスだけが時代遅れになっているという意見もあります。

■ノーチャージエリアがない

コートのところで記載した通りですが、ノーチャージセミサークルが存在しませんので、これに関する規定は適用されません。ノーチャージエリアの詳しい説明は以下をご覧ください。

■キャプテンがいない

意外かもしれませんが、ゲームキャプテンというものはミニバスには存在しません。
一見あまり影響のない違いに見えますが、一番の影響はTOです。大人の場合、オウンゴールは相手のキャプテンの得点となるのですが、ミニバスはキャプテンがいないので得点者を▲で記すことになっています。オウンゴールはQ開始時にミニバスではたまに起こります。


ということで、本当に細かい部分を除いてプレーに関係がある部分は多分網羅されているはずです。
正しい文言は以下をご確認ください。

<2023 バスケットボール競技規則 ミニバスケットボールにおける適用規則の相違点>http://www.japanbasketball.jp/files/referee/rule/2023mini_rule_changepoint.pdf

本記事の内容は、2023年4月時点のルールに基づいています。

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