【17巻】『少女ファイト』既刊17巻を振り返る
こんにちは。東京マンガレビュアーズでレビュアーをしているおがさんです。このnoteは『少女ファイト』17巻の振り返り記事となります。
遂に無事『少女ファイト』の連載が開始されましたね!本当に嬉しく思います。
元々、『少女ファイト』既刊17巻を振り返るnoteは、少しでも『少女ファイト』を読み返す人が増えればと書き始めました。プレビュー数から見ても全然力にはなれなかったのですが、もし一人でも読み返すきっかけを与えることができたなら嬉しいです。
そして、途中からは目的が少し変わりました。それは、連載が再開された時に「おかえりなさい」の7文字を伝える為です。
私だけでなく、『少女ファイト』を愛する全てのファンが待ち焦がれていた連載再開。そして、無事に戻ってきて下さった日本橋ヨヲコ先生への感謝を忘れることなく、最後のnoteとさせていただきます。
16巻までの記事はこちらから👇
この記事は以下のフォーマットで進めていきます。
・この巻は何と何の戦いなのか
・心に響く名言
・注目のシーン
・最新話へのリンク
多少のネタバレを含みます。気になる方は、そっ閉じを推奨します。よろしくお願いします。
【17巻】受容の怪物VS欲望の怪物
『少女ファイト』(日本橋ヨヲコ/作画監修:木内亨/講談社)17巻より引用
(※以下、特段記載のないコマは全て17巻より引用しています)
17巻では青磁戦が開始し、雨宮の狂気が徐々に露わになっていきます。
敵や味方という枠組みを超えて、他者の存在を受け入れる練。
良心が欠落し、他者を思い通りに操ろうとする雨宮。
対称的な二人ですが、雨宮だけでなく、練も人を狂わせる怪物として描かれています。
この1コマから読み取れるのは、練に執着する雨宮の狂気だけでなく、これほどまでに人を執着させる、練の怪物性です。
まるで、あるがままを受けいれてくれる練に、救いを見出しているかのようです。
そして、そんな練を形作る鍵が滋ではなく、学であるということに気づいた雨宮。意識は徐々に学に向き始め、青磁のチーム全体の歯車が少しずつ狂い始めます・・・
心に響く名言
サラが自分の存在意義が分からなくなって押し潰されそうな時、救ったのはユカの言葉でした。
思い返すと、黒曜谷に残った2年生メンバーは3人だけ。元々幼馴染で付き合いのある響子とサラ以外には、ユカのみ。響子とサラは言わば共依存のような関係性です。この特殊な関係性のバランスを保ちながら、支えてきたのはユカに他なりません。苦楽を共にした2年生同士の絆が胸を打ちます。
未来を予想しても、過去を振り返っても、変えられるのは今だけです。
今の積み重ねが未来を作っていくのだから、一緒懸命に自分のやれることを考えていくしかないのです。
注目のシーン
真理にもらった四つ葉のクローバーのネックレスをつけた黒曜谷OGの4人が、真理に恥じない戦いを決意するシーン。
四つ葉のクローバーは「幸運」を意味しますが、少なくともこの4人にとっては本来の意味はまだ見出せていないと思います。
真理の事故の責任を感じ、自らの足を犠牲にした笛子。
生きている意味を見出せず、安楽死を求める田上。
真理の導きによって四つ葉のクローバーのように集った黒曜谷OGの4人も、真理の死に折り合いをつけられなかった所から少しずつ歩み出しています。
『少女ファイト』で戦っているのは、高校生の少女たちだけではありません。大人たちも必死に戦っているのです。
『少女ファイト』(日本橋ヨヲコ/講談社)1巻より引用
そして、本気で戦い続けた先に、相手も自分もない、全てが溶け合える瞬間が待っていることを私は信じています。
最新話へのリンク
今までは、過去作とのリンクを無理やり詰め込んでいましたが、最後のnoteでは最新話へのリンクを貼ります!
最新160話へのリンクはこちら👇
単行本派の方は、17巻では156話までが収録されています。157話から159話までの3話を購入すれば、本誌の最新160話に追いつけるようになります。
単行本の続き、157話へのリンクはこちら👇
ちなみに、描きためた3話分がイブニング11号から13号まで連続掲載となるので、これからも楽しみですね!
『少女ファイト』既刊17巻を振り返るnote自体の振り返り
誰に言われたでもなく、勝手に続けてきた『少女ファイト』既刊17巻を振り返るnoteが遂に終わりました。
自分の中でも、週に必ず1本記事を執筆できたことは今までありませんでした。毎日noteを書いている人もいるのでまだまだなのですが、それでも自分には大きな挑戦でした。
そんな大変な作業だったので、あぁ、もうnoteは書かなくていいんだと安堵する自分がいる反面、名残惜しさを感じている自分もいます。
今回、1巻から改めて読み直すことによって、登場人物たちの成長をより身近に感じることができ、立派に成長した姿に涙を流すことが増えました。彼女たちの成長していく姿は、読んでいる私も成長させてくれるような本当に貴重な体験でした。
私は日常において漫画を当たり前のように教授してきましたが、連載が変りなく続いていること自体が、本当に特別なことであると改めて感じました。
だからこそ、自分の気持ちは後回しにせずに、思った時に伝えなければいけません。だって、当たり前の日々は当たり前じゃないんだから!
なので、これからも好きなものは好きと胸を張って言えるように発信を続けていこうと思います。
ここまで読んでくださった方、最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました!!
もちろん、最後はこの言葉で締めさせていただきます。
日本橋ヨヲコ先生、おかえりなさい!!
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