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【14巻】『少女ファイト』既刊17巻を振り返る

こんにちは。東京マンガレビュアーズでレビュアーをしているおがさんです。『少女ファイト』の既刊17巻分の振り返り記事を毎週火曜日にアップしています。このnoteは14巻の振り返り記事となります。

いよいよ14巻まできました。現在、17巻まで刊行されているので、あと3週でこの振り返り記事もおしまいです。と同時に、問題がなければ後3週間後の5/11(火)発売のイブニングにて『少女ファイト』が再開される運びとなります!!!

何の因果か、僕がこの振り返り記事をアップした1巻から、ちょうど1週間おきに書くと、再開される日にドンピシャで重なり合うという奇跡です。

ということで、残りわずかですがお付き合いいただけると幸いです。

13巻までの記事はこちらから👇

記事は以下のフォーマットで進めていきます。

・この巻は何と何の戦いなのか
・心に響く名言
・注目のシーン
・過去作とのリンク

多少のネタバレと巻をまたいだ解説を含みます。気になる方は、そっ閉じを推奨します。よろしくお願いします。

【14巻】チームメイトに救われてきた練VS練に訪れていたかもしれない孤独な未来

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『少女ファイト』(日本橋ヨヲコ/作画監修:木内亨/講談社)14巻より引用
(※以下、特段記載のないコマは全て14巻より引用しています)

14巻は、12巻で語られた以下のシーンの答え合わせのような巻です。

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『少女ファイト』(日本橋ヨヲコ/作画監修:木内亨/講談社)12巻より引用

ドッペルゲンガーのように自分たちと似ている、墨日野高校との戦い。外見こそ似ていますが、チームメイトとの接し方と自分への自信が、練とは大きく異なります。

練が語るようにこの試合は、真理が生きていた世界線の、もう一人の自分との戦いのようなものです。

12巻での練のセリフ「この順番でよかったんだよ」というのが示していますが、姉の死も、バレーにのめりこむ狂犬の自分も、それによって救われた学も、全てがこの順番でなければなしえないものでした。

もしも、この順番でなければ、練はそのまま白雲山に進み、素(もと)のように孤独を感じていたかもしれません。

自分の弱さと立ち向かってきたからこそ、同じ弱さを抱える人たちの気持ちに寄り添うことができるのです。今の練を作りあげたのは、今まで練が体験した辛さや悲しさも含めた全てです。

心に響く名言

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好きな連続のシーンなので、1ページ引用させていただきました。

このコマから感じたのは、人と比較をする必要はないということ。自分達のバレーができるということは、自分のプレーに集中するということでもあります。

誰かと比べたり、周りの目を気にすることは意味がない。もちろんそれは、望んでいない情報も受け取ってしまうような、SNSが普及した現代においてとても難しいことではあります。

ですが、自分のやるべきことに集中するという選択は、自分の意志で選びとることができるのだということでもあります。

注目のシーン

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孤独に戦うもう一人の自分のような素(もと)の姿をみて、調子を落とす練。いつもであれば、その感情を落ち着かせたり、寄り添うのは学の役割でした。ですが、14巻では延友がその役割を担っています。

延友は出会った頃は練のことが嫌いでした。そんな延友が大きく変わったきっかけは、おそらく練の全日本合宿への招集。

練がいないことにより、練に頼り過ぎていたことと、自分自身のふがいなさに気づいたからであると思います。そして、練を勝たせてやりたいという気持ちが湧き上がります。

延友は、自分から歩みよることを覚えました。元々、情に厚く目的の為には素直に相手の意見を受け入れるタイプでした。だからこそ、相手の気持ちに寄り添うことができるのです。

チームメイトだけでなく、家族への態度も変わった延友。14巻は延友が主役と言っても過言ではありません。

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過去作とのリンク

この巻は直接の繋がりはあまりないように感じたので、設定の裏話を一つ。『G戦場ヘヴンズドア 完全版』の巻末に収録されている『粋奥』。単独でのコミックスは出ておらず、電子書籍のみの販売となっています。

実は電子書籍には第1話の創作過程を丁寧に解説した「日本橋メソッド」が収録されています。日本橋ヨヲコ先生の作品作りの考え方を学べるので、めちゃくちゃおすすめです!

この『粋奥』の主人公、八重子さんの妹は朱雀高校の有栖川幾重です。ここも繋がっていたのかと驚きを隠せません。

と言うことで、14巻の振り返りはおしまい。

私は、日本橋ヨヲコ先生のファンは全て同志であり、戦友(とも)であると思っています。一緒に盛り上がってくれたら嬉しいです。

毎週火曜日に1巻ずつ記事をアップする予定ですので、よろしければフォローをお願いします!

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