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詩)都築郷士『ぶうつく』呟きの如く・26 附・詩人の為の秋冬ワードローブ集
別の批評では、夢の女は、スワンベルグの絵に対比されていた。〈あらゆるタブーから離れて、私は自分の芸術を - つまり私の運命のダイヤモンドを、おんなの開いた、濡れた唇の象眼のある留金を冷酷に刻む。私はこの幻覚的な依念を刻むのだが - 〉とこの評者はスワンベルグの言葉を引用.. - 「千の夢」 金井美恵子
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【無題】
取り敢へず水二三口
どうにか写真の格好に着替へ
こんな夜余裕綽々などゝ
オーヴァードース気味が語る。
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どうせなら弊社貴兄厚待遇にてお雇ひしたくと言へ社の仁よ
(©都築郷士)
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夜起きる目も耳も我がものならじ
水飲んで夜長の鏡に帽子かな
下は過去作。近過去である。
郷士。
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【作歌の過程】
夜な夜なの暑さ寒さも収まりつ寒きが勝り秋夜着替ゆる
まづ、こんな凡歌ができた。始めの内は
こんなもんである。
秋の夜寒さに決まる決めの内より何取り出す暫しぼんやり
次がこれ。まあ一句めより洗練されたのは分かるが、
これでは寒さに飛び起きた男つて云ふ「にほはせ」がなく、
またリズムも佶屈、
腑に落ちなからう -
いつそ作歌法を変へて
男あり独り寝寒く目醒めけり寝直すとして何温かゝ
まあこんなとこ。私はプロではない、
ゆゑ次ステップぐらゐで我慢できるやうにする。
独り寝の同士がいがみ合うた夜に上手く寝落ちる自信なきかな
こんなんできました。まだ頭の芯はじんささとしてゐるが..
我が儘云はずこれを取れと自分に。
寝直すか..確かに自信はない。
おしまひ。
©都築郷士
食べ物の好みを作にちらつかす頂けるものか小説家として
(©都築郷士)
※
げんこつ山の狸を羨む
七七できたから上、誰か付けてくれ~。
なんか今夜はこんなのばつかし。
朝昼晩己のが身入りで食う者ぢや / げんこつ山の狸うらめしや
これでは病身で仕事止められてゐる作者自身が身を竦めるやうである。
そんなとこ。都築でした。アデュー。