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【輕く十三吟・冬はじめ(ii】by 都築郷士
中華まん買へぬ財布に冬が來た!
自販機の飲み物の値段覺えてる一台づゝを比較の種に
(拔け毛)
けふ何本拔けた冬にも羽拔鶏
AIの出來の悪いの集めきて講義を垂れる親玉AI
オルガンのある酒場エグナグ啜る
養蜂家今年しまひや秋の花みな萎みたる南國にても
わが病ひ内緒話に背筋セスジ寒厶
足の臭氣宿痾と云ふは大袈裟と思ふが實際近きモノあり
汁のあと青葱いじいじ家の蕎麦
コカの葉の昔想へばロング缶¥100-也のコークや楽タノし
菌キノコ採り雪國の雪の下を見よ
ステンカラー・コートをザ・スタイル・カウンシルみたいぢやなくしかもカッコ良く
(昨今ほんのガキまで言つてゐる)
避寒する「ワイハ」なんどは蔑稱なり
©都築郷士
作者近影。
※
何となし飲み食ひの方に寄つてゐるやうだが、それは私の生まれの所為である。作者。