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年の瀬の満員電車

年の瀬が近づくと、ラッシュアワー時での電車の乗車率が落ちてくる。まず冬場では厚手のコートを着用して乗員が多いため、夏場と比 較し、同じ乗車人数でも、容積率は上がりがちとなる。それを考慮してもなお、肌感覚的に2割ぐらいの乗員が減 っているような感じがする。そしてこの時期にいつも夢想するのだが、労働人口は、本来はともすればこれぐらいのキャパが適正ではないのかということだ。

いつぞやのコロナ禍、出社人員を抑制せよの号令により、電車の混雑は多少緩和した状況と、年の瀬の電車の込み具合は似ているように感じる。

当時、不要不急の出張は控えてと号令がかかれば、出張が多いに減った。さらにワイドショーが騒ぎ出したせいもあり、海外で行われた都市封鎖の真似事が日本国内でも行われ、国内の物流が大混乱をきたし、多くの医薬品の物流が滞ったせいで多くの方が亡くなった。そんな状況下でも、社会は回っていたのだ。ただし、誰からも褒められない、全く賞賛されることのない、多くのエッセンシャルワーカーの方々は、必要急ぎの仕事ということもあり、彼女ら彼らは職場へ足を運んで働き、社会を支えてくれたおかげで、この状況を乗り越えられたことはここに記載しておく。

さて、満員電車に乗車している、背広を着ている方々は、ホワイトカラーと称される、何の仕事をしているのか不明な、職業不詳といっても過言ではない労働者となる。これらの労働者は、コロナ禍で出社を必要とされず、社会的に不要不急な業務を行っていたはず(コロナ禍でそれが証明された)。その方々が、年の瀬になると満員電車に乗車することは無なくなり、それでも社会はうまく回っている。

本来であれば、年の瀬になると満員電車には乗らなくなる、ホワイトカラーと称される余剰人員を、適切に他のエッセンシャルな業種へ労働移動をさせれば、より社会は豊かになる。

そんの夢想しながら、年の瀬に満員電車に乗らなくてすむ自分を省みる。

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