読書ログ「古くてあたらしい仕事」
積読チャンネルで紹介されていた本。すごくよかった……
社会にうまく適合できなくて起業したらうまくいった人の話、と言ってしまえばそれまでだけど、ビジネス書などとはまったくちがう読み味でめちゃくちゃ刺さった
著者は出版社の営業の経験などを経てひとり出版社を立ち上げる。自分の好きな本を、自分の納得のいくように作るの、楽しそうすぎる。どうせ働くならそういう楽しいことがしたい。めちゃくちゃシンプルな欲求のはずなんだけど、”それだけでは食べていけない”というだけでやりたいことを諦めるのは人生の運び方としてぜったいにちがうと思うので、そこは自分の人生や選好にちゃんと責任を持ちたいところだ
やりたいことで食べていくためならバイトでもなんでもするという覚悟をもってやりたいことをやろうとしている人、めちゃくちゃかっこいいし共感する。やりたいことはできていないけど食べていくために仕方なくやるなんていうのは前時代的すぎると思う。そりゃ有史以来の人間の圧倒的大多数はそういう働き方をしていたかもしれないけど、私は「現代人は週15時間も働けば充分食べていける」というケインズ先生の金言を信じているので
いい
こういう働き方がやはり理想的だ。他に選択肢はいくらでもあるなかで自分が選んだものを続けていきたいし、仮に”次の人生”があったとしても同じことをしてしまうだろうと思えるような生き方をしたいものだ
もちろん生得的に選択肢がすごく少なかったとか選択肢側に選ばれなかったりだとかも色々あるだろうけど、そういうしがらみとかやむにやまれなさとかも全部ひっくるめたうえで、最終的に選んだものがまちがいなく最善手だったのだ、みたいなのってすごく救いだなぁと思う。最善を求めてああでもないこうでもないとしていれば、いずれはそこに辿り着いて腰を落ち着けることができると考えれば、どの試行錯誤も無駄にはならない
その過程で自分が本当にやりたいことを見失わないというのが最短ルートではあるけど、本当にやりたいことだって手探りしてみないとわからないということもあるしな〜
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