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読書ログ「無限の本棚」

ぼくは集めた古本を店に出し、売ってしまう。それで儲けたお金を元手にして旅へ出る。
旅先で本を買い、レコードを買い、うまい酒を飲む。
買ってきた本は、独自のジャンルに編集し直して、店で売る。
店番をしながら、また原稿を書く。
見つけた珍本をネタにしてコラムを書いたり、酒を飲んだ経験をエッセイにする。
集めたレコードもまた編集してDJプレイに活用する。
これらの経験はすべて、原稿仕事の肥やしになる。
そうしてまた、古本の売上げと原稿料を持って旅に出る。
隙間の開いた本棚を埋めるために。
マニタ書房は、ぼくがやっと見つけた、無限の本棚なのだ。

無限の本棚 増殖版 (ちくま文庫)
  • 神保町で古本屋を経営している著者は、ブックオフで好きな本を仕入れて自分の店で売っているらしい。自分も!!そういうのが!!やりたいです!!!!

    • 古本屋のやり方がめちゃくちゃ参考になった以外にも、興味を持ったものや事柄をひたすら収集したりデータベース化していて「わかる~~」となった。著者は全国のブックオフの店舗を自作データベースとして持っているらしい。いいな~

    • データベースを作るのは楽しい。情報収集の過程も楽しければ、それを整理する過程でああでもないこうでもないするのが楽しい。ただデータを集めるだけならコストはほとんどかからないことが多いのも嬉しい。

    • あと”自分の本棚が古本屋になれば本が無限に買えるぞ理論”に共感した。いま自分はそれをメルカリでやっているけど、やはり送料と手数料がネックで儲けなどはほとんど出ない。儲けを出そうとすると売り値が高くなって、メルカリでは”古くて値段が高い本”は滅多に売れないので、商売としては成り立たない。古本屋をやっていれば、本の値段を無理に高める必要がないのでまあまあ妥当な値付けをすることができる。めちゃくちゃいいな~。もちろんメルカリほどいろんな人にアクセスしてもらうのは不可能だけど、実店舗とネットショップとを両立させてしまえばいいだけの話だ。高くても買う人はネット経由でも買うだろうから

    • 仕入れのために旅をしたり、安く仕入れた本を自分で読んで読み終わった本を売って小銭を稼いだり、ユニークな体験を記事にして小銭を稼いだりといった生活が理想の働き方すぎて羨ましい。「古くてあたらしい仕事」を読んだときも思ったけど、こういう働き方ができるなら週に3-4日くらいバイトするのもぜんぜん苦じゃない。理想の生業は必ずしも生計を成立させられるとは限らないけど、それでもやりたいこととかやれることがあるというのは救いだと思う。自分ひとりを食わせるためだけなら難易度もそれほど高くはなさそうだし

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