見出し画像

北三陸の夏の暮らし


三陸地方に吹く夏風やませ

岩手の夏は涼しい。
東京と比べると、平均で3〜5℃分涼しく、避暑地として最適です。東京では真夏にエアコンなしでは過ごせない日々が続くこともありますが、岩手の夜はクーラーが必要ないほど快適です。この涼しさの理由の一つは、やませと呼ばれる冷たく湿った風が吹くことにあります。やませは、農業においてはしばしば害を与える存在として恐れられますが、猛暑が続く中では、この風が大いに役立ち、地域の人々にとっては涼をもたらす救世主のような存在です。


三陸海岸で取れるウニ

また、岩手の沿岸部には豊富な海産物が自慢です。三陸地方の沖合は、世界三大漁場の一つに数えられるほどの豊かな漁場であり、新鮮な魚介類が一年中楽しめます。特に6月になると、待ちに待ったウニのシーズンが始まります。地元の魚屋には、瓶詰めされた新鮮なウニがずらりと並び、その濃厚な味わいは我々の舌を魅了します。ウニだけでなく、ホタテやアワビなどの高級海産物も豊富で、訪れた際にはぜひ新鮮な刺身や海鮮丼を堪能したいところです。近所のスーパーには毎日新鮮な魚が並び、贅沢な魚介類中心の食生活が楽しめるのも、三陸地方ならではの魅力です。

岩手県普代村「ふだい祭り」の様子

夏には各地で祭りが開催されます。この地方の祭りの特徴といえば山車が走ることです。色鮮やかかつ迫力のある山車が街を練り歩き、威勢の良い掛け声とともに太鼓や笛の音が響き渡ります。年に一度のこのお祭りでは多くの親戚が集まり、大変な賑わいを見せます。

国民宿舎くろさき荘隣接のキャンプ場の様子

さらに、三陸地方の自然は目を見張る美しさです。雄大な三陸復興国立公園や、白砂の浄土ヶ浜など、夏の暑さを忘れさせてくれる景勝地が数多く存在します。海岸線に沿った自然の中を歩きながら、涼しい風を感じたり、波の音を聞いたりするのは、都会では味わえない特別な体験です。特に夏の朝方には、海から昇る朝日を眺めながら、新鮮な空気とともにゆったりとした時間を過ごすことができます。休日は自然に身を任せて落ち着いた暮らしができます。