見出し画像

北三陸の冬の暮らし


冬の三陸海岸

岩手の冬はとても厳しい寒さに包まれます。特に沿岸部では、平均気温が0℃前後まで下がり、冷たい風が吹き付けます。それでも、冬ならではの楽しみもたくさんあります。例えば、内陸の降雪地帯では、雪が待ち遠しいという地元の方もおり、冬のアクティビティが盛んです。雪が積もった山を登る際には、かんじきと呼ばれる木製のスノーシューを使います。これは、雪深いエリアでの移動を助けるもので、雪山を歩く際に足が沈まないようにするために使われます。アウトドア好きの方にはぜひ体験してほしいアクティビティです。

凍み芋

岩手の冬には、寒さを利用した伝統的な保存食「凍み芋」があります。これは、夏に収穫したジャガイモを冬の凍てつく寒さの中で乾燥させて作られ、長期保存が可能になる先人の知恵が生きた食品です。今でも道の駅や地元の商店で販売され、芋餅や団子汁などに料理され地元の方に人気の一品となっています。

定置網の様子

冬の三陸沿岸でも定置網漁は続けられ、海の恵みを届けています。定置網は、一度設置すると魚が自然に入り込む仕組みで、季節を問わずさまざまな魚を効率的に獲ることができる伝統的な漁法です。


また、三陸海岸から望む冬の朝日は格別です。透き通った冷たい空気の中で昇る太陽は壮観で、その美しさは一見の価値があります。冬の静寂とクリアな空気が、この時期の自然を一層美しく引き立てます。
そして、冬の終わりが近づくと、地域の人々は春の訪れとともにやってくる山菜の季節を今か今かと待ち侘びています。