野球脳力③

今回の野球脳力は配球についてです。

配球はバッテリーと打者はもちろん、守備やランナーも考えなければならない重要なことです。

結論から言うと、配球で最も大切なことは、『どうすれば勝つ可能性が最も高くなるかを考える』ということです。当たり前ですが、実際それができていない人が多いので、解説します。

野球は全てのプレーが投手から始まります。投手がボールを持っていなければ、球審がプレーをかけることはないというルールですから当たり前です。

全ての選手にとって配球が重要であることはわかっているはずなのに、配球について考える時間は圧倒的に少ないと思います。毎日配球を教わっているのはプロ野球の捕手くらいでしょう。それ以外の選手は、毎日一生懸命練習している時間に対して、ごく限られた時間しか配球について指導を受けていないと思います。配球の基本すらテレビ解説者の話を聞いた程度という人も多いかもしれません。

なぜ、配球が大事にも関わらず、配球について指導を受けていないのか。それは、指導者に自信が無いからかもしれません。自分の教えた配球通りにやった場合、結果の責任を指導者が負うことになります。結果が明確に出てしまうので、偉そうに指導して、悪い結果が出るのが怖いのでしょう。

配球が完璧であれば絶対に勝てますし、打てる確率も上がりますが、もちろん、全ての配球が完璧になることなど絶対にありえません。

まずは捕手について考えてみましょう。

捕手が配球を考える際に重視するポイントは、投手の調子や性格、打者の特徴などでしょう。投手のパフォーマンスを最大限発揮できるようにリードしていくと思います。そして、各打者を抑えること、そして失点をしないようにと考えている人が多いと思います。もちろんそれぞれ重要なことですが、最も重要などうすれば勝つ可能性が高くなるかという視点がおろそかになりがちです。

投手がふてくされて、調子が出なくても、勝つことができれば良いはずです。ホームランを打たれても相手以上に得点できれば問題ないはずです。にも関わらず、この回をどう抑えるか、この打者をどのように攻めるかに固執しすぎる傾向があります。

もちろん、アウトを一つ一つ積み重ねなければいけないので、先のことばかり考え、目の前のことが疎かになってはいけません。ただし、勝つという目的に対して、最善の配球をしているかをもう一度考えてみてほしいのです。

なぜ、三振を取りにいく必要があるのか、なぜ1点を守りにいく必要があるのか、なぜその打者と勝負する必要があるのか、よく考えて見てください。

三振を取ると投手の気分が乗って失点を抑えることができるなら狙うべきかもしれません。相手と戦力が拮抗していているのなら1点も与えないように配球する必要があるかもしれません。

なにも三振が意味ないとはいいませんし、1点が試合を左右することはよくあります。ただ、目的をはっきりとさせないと、無駄が多くなり、無駄なことをやっていると、勝ちに近づくことは難しいというだけです。

例えば、相手の中心選手の弱点を見つけたからといって、すぐに弱点を攻める必要は無いんです。逆に余裕がある展開の時には、適当にお茶を濁した配球をして、結果的に打たれても、重要な試合の鍵を握る展開で弱点を付くことで勝てば良いんです。逆に弱点がバレていることを相手の監督に知られ、そうそうに選手交代されてしまっては、弱点を有効活用できたとは言えません。

極端な例ではありますが、つまりは勝てば良いのです。

少し中途半端ですが、今回は長くなってしまったのでこの辺で終わりにします。

外出自粛でも家にいながらでも野球に着いて考えること、野球脳を鍛えることはどこでもできます。
それでは今日も良いBaseball Lifeをお送りください。

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