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『崖っぷちからの甲子園』 谷上史朗

2015年夏、第97回全国高校野球選手権大会において、ある学校が初の甲子園出場を果たした。その名も大阪偕星学園。旧校名は此花学院。

〝ボス〟と慕われる山本監督は、就任以来叩き上げでヤンチャ坊主の集まりであった野球部を立て直し、冒頭の大会で見事、甲子園初出場を果たした。その苦労は計り知れるものではなく、選手達に向き合う本気の姿勢が選手達の心を動かし、結果となって表れた。

ダメなことに対しては全力で怒る、選手のことはみんな自分の子どもだと思っている、先生というのは本当に自分のこの身を子ども達に捧げる気持ちがないとできない、など、心温まる熱いエピソードが随所に散りばめられている。

本気で甲子園を目指すためには、ここまでの覚悟を持ってやらないといけないのかと、身が引き締まる一冊であった。

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