『甲子園!名将・馬淵語録』 寺下友徳
2018年センバツ終了時点で甲子園通算50勝を挙げている高校野球界の名将・馬淵史郎監督の高校野球論をまとめた一冊。
かつては星稜高校の松井秀喜を5打席連続敬遠したことでも知られるが、高校野球についての考えや戦術・作戦などに関しては、書籍という形では大々的にオープンにされてこなかった。しかし、この本には著者と馬淵監督との信頼関係があるのであろう、指導論や采配・戦術にまで言及して述べられている。
どちらかというとヒール役なイメージが強い監督であるが、卓越した野球理論と根拠に基づいた采配や戦術からは、やはり学ぶことが多く、勉強になることばかりである。
最近でこそ明徳義塾中からの有望選手の流出こそ気になるが、また甲子園などで、馬淵監督の〝勝つための采配〟をぜひ見たいものである。