『なぜ「あと1アウト」から逆転されるのか』 田尻賢誉
高校野球の試合で、9回2アウトから逆転されるケースはよく見られる。そこには少なからず何かしらの原因があり、脳の働きも関係している。
この本では、9回あと1アウトから逆転負けを喫した、明徳義塾、寝屋川、履正社、高知、玉野光南、木更津総合の例を挙げ、当時のバッテリーの心境などを読み解いている。
大事な試合の前などは、脳に存在する「統一・一貫性」を維持するために、なじみの環境に整えたり、逆に失敗が続いている時などは、意図的に「統一・一貫性」を外すことも有効であると語られている。
脳の仕組みを理解することで、土壇場の緊迫した場面で自分のパフォーマンスを発揮することができるようになることが分かる、興味深い一冊であった。
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