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人形さんができるまで~経刻変化制作レビュー~3.型取・型抜ドタバタ同時進行編1

先日の「人形さんができるまで~経刻変化制作レビュー~2.型取り編2」に引き続き、~経刻変化が出来上がるまで~の2016年版まとめていきます。
アメブロにて、2014年から作品の制作日誌を付けておりました。随分と制作日誌の量が溜りましたので、当時よりも目が肥えた私目線でまとめてみようと思います。当時の写真と当時の文章に現在の目が肥えたであろう私のまとめ・反省・ツッコミを入れていきます。みなさんの隠れた物作り精神が刺激できれば幸いです。

※コメント頭に 2021年/ と付いているものは、2021年の私が書き込んだものです。

前回までのあらすじ


何とか型取り進んでいます。
忘れられない3大失敗のうち二つも発生!(原型のふやけと重複型取り)
型取り作業~と見せかけて材料購入!よっしゃ!良いもの買えた!


ガシガシ型取り、できたものからバシバシ型抜きしていきます。

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追い込めーいいぞー!
バライタでーす!
 
ちゃっちゃと型取りを終わらせるべく、
明日の追い込みのための下準備をしました。

太ももと、ひじ下のパーツです。
太ももは片方のみできてません。

明日、右太ももやります。

半分型取りが終わっているものがあります。
こちらも明日、片付けます。

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2021年/
当時はまスケジュールを組むことはしていませんでした。
基本中の基本のスケジュール組み立てをなぜやらなかったのか・・・?
それは単純に、「どの工程がどれだけ時間がかかるのかわからなかった」からです。
そのため逐一その都度、先生に「この工程はどれぐらいの作業時間を見ておいたほうが良いか」ということを確認していました。
当時は右も左もまったくわからなかったんですよねぇ・・・。
今ですか?スケジュール管理は任せて!!
・・・いやいや、今でも危ういときあるってぇ。

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なんとか、なりそうです。
バライタです。
 
よっし!やってきます!

昨日できなかった右太ももの油土埋めが終わりました。

そのままテンポ良く型取り。

さらにスネパーツの型取りです。

計算メモと一緒に。

今日の型取りメニューの中で1番小さいひじ下のパーツ。

同じ物に見えますが左右です。
ほら、あい印※が違う。

※あい印とは・・・型がズレないように丸い半球の窪みを作ってから型取りします。

それほどパーツに厚みがないものだから流す石膏も少ない。
他のパーツに比べて不安になるほどに少ないです。

今日の型取りの成果です。
疲れた。腰が痛い...

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原因不明の欠け現象

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なんとしても今日済ませるのじゃ〜!
バライタですっ!
 
今日は受けの部分を一気にやりました。
手足の先以外はこれで型取りできました。
ただし、胸パーツで不具合が...

肩の部分と脇の部分の型が割れました...
受けの型取りをした際に受けと一緒に付いてっちゃいました。
その結果、受けの石膏を外した時にぽきっとな。
一応先生に写真を見て頂いて、恐らく、大丈夫だろうとのことでした。

受けが揃ったぞ!
これでイージースリップ流し込めるぞ!
 
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2021年/
おっと、事故っていますね。
今でもこの型を使っていますが、この時の欠けが毎回治さなければならないので大変なんですよね。
型取りしなおすほどでもない欠けですが、毎回治すのが面倒くさい!
欠けても大したことがないですが、欠けないほうが良いです!

原因としては、型抜き前に塗るワックスがそこだけ薄かったのかもしれませんね・・・。

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『着肉薄すぎる問題』発生!!

ついでに『相棒破損問題』も発生!

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波に乗るのだ!バライタだっ!
 
顔の型取りが完成しました。

頭の蓋を型取り中です。
これで頭の型は完成です。

驚きの6分割です。
こりゃすごい!複雑すぎる!
続いて、液体粘土『イージースリップ』モデリングキャスト?の流し込みです。

混ぜて水を足したら気泡を抜くために暫く置いておきます。
その間!蒸発しないように濡れたタオルを被せておきます。

着肉するまで待ちます...。
 
取り出してみた。

腰パーツです。薄すぎました!
着肉までに5分待って2〜3mm厚ってところです。
もっと厚みが欲しい...

型抜きが難しいと言われた股間。
やはり割れました。
しかし、イージースリップを塗って直しておけば大丈夫とのこと。
ただ、残念なことに、あまりにも割れがひどいのでこの型はビスクには使えないとのこと。
なんてこったい!ビスクに使いたかったのに!!

気泡が入ったところはイージースリップを塗って埋めます。

胸パーツと腰パーツが完成です。しかし、薄いのでやり直します。
今のところは胸パーツと腰パーツがあれば服の型紙が作れますのでこれで良いです。

と思ったら教室から持って帰ってくる時に壊れました。
ついでにスーツケースの車輪も破損!

スーツケースの車輪が先か、パーツの破損が先なのか...

唯一残ったのが左の二の腕ぇ...

うおっ、これは( ゚д゚)

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2021年/
問題が2点も同時に発生しましたね。
1つ目の問題、『着肉薄すぎる問題』、これは単純に型抜きしなおすしかない。
2つ目の問題、『相棒(スーツケースの車輪)破損問題』、これはすなおに買い替えですね。
ただ、不幸中の幸いだったのは、車輪が壊れたのが教室の帰りで、家の近くだったことですね。
当時9月入ったばかりでまだまだ暑かったのでしんどかったですね・・・。
2016年の私のしんどかったのか、日誌が途中で終わっていますね。
ちなみに、文中の太文字は実際の日誌が太文字になっていました。
この衝撃を伝えたかったのでしょう。

ただ、読み返してみて思ったこと。
「ただ、残念なことに、あまりにも割れがひどいのでこの型はビスクには使えないとのこと。
なんてこったい!ビスクに使いたかったのに!!」
って書いていますね。
そんな会話したかな? 今でもこの型を使ってビスクドール作っているけども・・・。
なんの話だったのか、まったく覚えがないですね。 
大丈夫。現役バリバリで大活躍していますよ!

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ちょっと脇にそれてみる?

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ショックですが、やらねばならぬ。

バライタです。

なんとか、腰と胸パーツのサイズがわかれば良い!
と思ってアロンアルファ買ってきた。

くっつけ中...

味わい深くなった。

そうじゃなくて。

素直に諦めてパーツ作り直します。
まっ、流し込むだけだし〜...

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使用商品メモを発見!

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修羅場じゃーっ!バライタじゃよ。

素人のくせに追い詰められ、さらに自分を追いつめる。
だから連続作業は辞めればいいのに...

頭の型
まずは型が外れないようにゴムバンドで縦横無尽に縛っていきます。
縛っていくのか、とめてるのか...

使用したゴムバンドはこちら。
35号×20mm

続きまして、

ひじ下の型
さらにさらにゴムバンド

20号11mm

もっともっと。

太ももと二の腕とスネの型

25号15mm

今手元にある型を全てゴムバンド。
頭・二の腕・肘下・太もも・スネなんとなく、西川貴教さんに見える。
うわ、西川さんいっぱいじゃん。でも私としてはきよし師匠※だなぁ。

※・・・ボケがよくわからないが、恐らく『西川』繋がりですね!あまりにもボケがよくわからなかったから注釈入れちゃったじゃないの。

ザルと三角コーナーのネットを用意しました。
イージースリップを漉していきます。
すごいダマになってます。
もう液体粘土じゃない。っていうぐらいすごい。

流し込みます。

結局全部流し込んじゃった。なんか汚い。
注ぎ入れるのに使った容器のくちばしが緩やかで注ぎにくかったことと、イージースリップがドロドロしすぎてた。
もっと水を足して調整すればよかった。

水面が下がってきました。

時間が来たので必死に排泥してひっくり返します。

今回の刃物はこちら!
プロ用替刃式精密ナイフキット。
プロ用替刃式精密ナイフキット
プ・・・
早く胸張って作家ですって言えるようになりたいなぁ。

刃を取り付けてみた。
なんか、かっこいいね!カチッて言うまで刃を押し込むんだよ!
なんだか出来る人みたい!

注ぎ口の入り口をナイフで切り取って厚みをみます。

4mm厚ってところでしょうか。
理想的です!

1つの記事に貼れる画像枚数が限界なので、記事を分けます。

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2021年/
今回は使用した道具の紹介が多いですね。
これは後々、自分が同じ商品を買い求めることを考えてメモしていました。
今ところ役立ってはいませんがね。

それにして、とてもワクワクする画像が出てきましたね!
これ↓

汚いって言っていますが、何を言うか!これは「ワクワクする」というものだ!
当時はまだまだ初心者だったので、この奥深さが理解できなかったのでしょう。
仕方がありませんね。当時はまだ素人だったからね。

あっ、プロという言葉を気にしていましたね。
ここで一つ、2016年の私に伝えたい・・・。
2021年、まだプロって名乗っていないぞ・・・。

どうだ、へへ、怖いだろぅ?

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続きまして、バライタです。
続きです。(作業時間が長かったため日誌が2本立て)

厚み4mmになるまで10分置いてみました。
この間の5分を単純に倍にしました。
しかし、このあとなんだかんだで5分置いてしまい、結果15分になりました。

良さそうなので型をゴム槌で叩いて様子を伺いつつ型抜き。

あら、いいじゃない!
夜中に大はしゃぎ。

柔らかいうちに首の穴を開けて、頭の穴から中の様子を伺います。
中分厚いなぁ!今回は粘土がダマになっていることと、排泥までに時間を置きすぎたのが問題かと。

ほら、一気に注げなかったから地層みたいになってる。
磨きと塗装でなんとかなるかな?

気泡とかえぐれをイージースリップを塗りつけて治します。
ただ、口の周りが残念!

他もなかなか...

口の端に、吹き出物できてる!
削ってイージースリップ塗ればいいのかな?

これはなかなか直すところが多いですね。
型をチェックします。

犯人がわかりましたね。型の口元に気泡の跡が!

なんだかんだでなんとか排泥が終わりました。

ここまで2時間かかってます。
どうりで、最後に抜いた二の腕パーツが怪しいわけだ!
中が空洞じゃない!
後で穴空けなきゃ...

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型抜き後の手直し。

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慎重になり過ぎるぐらいが丁度良い。

バライタです!

柔らかいうちに目元と裏を整えてます。

なんとか穴が空きました。
まだ裏を整えなければ...!

原型と比べてみる。
ちょっと小さくなったかな?

あれから作業を続けました。

まだ奥まってるかな?

もうちょい目を前に出したいなぁ。

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目元はもういいかな?バライタです。

目元はとりあえず、現状のまま置いておきます。

ちなみにサイズは16mmこのぐらいが丁度良い。

ちなみに、イージースリップ削るのにセラカンナ使いました。
石膏も削れる優れものです。

顔の他に足の型取りも行いました。

やったとはいえまだこの程度ですが...
次は足の裏型取ります!

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今日は型取り!バライタです。

イージースリップ触りたいなぁ...

予告通り足の裏の型取りしました。

ぱかっとな。
型取りの純露がわかりにくい...
これは参った。先生に聞いてからやってよかったよぉ〜。

手の型取りもしてます。
右手は只今油土埋め中。早く終えてしまいたい...

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2021年/
・・・多分、足の型取り忘れていましたね。
こんな複雑なものを最後に取っておくなんて、忘れていたとしか思えない!
足の型取りも楽しいものですよ!

型抜き後の手直しで一番大変なのは顔面です。
そりゃ顔はメインですからね、神経を使うんですよね。
特に大変なのは目の内側です。
眼の内側がどれだけ綺麗に仕上がっているかで、眼の入り方が変わって、印象も変わります。
眼の入り方というのは、眼の周りの造形に比べて目玉がどの位置に収まるのか、ということです。
眼の内側の調整が甘ければ、眼玉が奥のほうに入るため不自然になります。
なので、眼の内側はできる限り薄くしなければなりません。

こんなイメージ↓

お解り頂けただろうか・・・・。
(夏なのでこのテンションでお開きとさせて頂きます)

では次回の「人形さんができるまで~経刻変化制作レビュー~3.型取・型抜ドタバタ同時進行編2」でお会いしましょう!

ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました!

※ご購入後に読める範囲にはちょっとしたご挨拶と近況が書いてあるのみです。
※ご購入頂かなくても全文しっかり読めます。
※それでも良いよ!という方はご支援のほど、よろしくお願い致します。

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