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【メンバー募集】パターン・ランゲージを活用した高齢者ケア実践の研修デザインプロジェクト

【はじめに】
こちらはSFCの現役生に向けた文章です。慶應SFCの2021年度春学期から井庭研にて始まる、「パターン・ランゲージを活用した高齢者ケア実践の研修デザインプロジェクト」のメンバーを募集中に関する内容が書かれています。(応募締め切りは2/6まで

福祉や介護の「勉強」ではなく、現場や社会を本気で変えていく「研究」を一緒にする仲間を募集しています。

まず、プロジェクトの内容紹介に入る前に、井庭研とその研究スタイルを知らない人もいると思うので紹介したいと思います。

井庭研では、これからの社会を「創造社会」(クリエイティブ・ソサエティ:Creative Society)だと考え、特に、自然とつながり人間らしく豊かに生きる「ナチュラルな創造社会」へのシフトを目指し、それが可能となるための支援メディア(パターン・ランゲージ)をつくるとともに、そのベースとなる理論・方法論を含む新しい学問の構築に取り組んでいます。(『井庭研シラバス(2021年度春学期)』より引用)

自分は、2014年に環境情報学部に入学後、最初の学期から7年間(学部4年+修士2年+博士1年)、井庭研にて、福祉・介護の領域の創造実践支援の研究をしてきています。

以下は、井庭先生のブログから引用した図なのですが、井庭研では「研究」をやっています。体制としては、プロジェクト制のみです。メンバーと一緒に、知のフロンティアを開拓し広げ、世界で初めての成果を出します。なので、学部生でも研究の成果は、英語で論文を書き、国際学会にて発表をします。(※論文にしないと、そして、特に英語で書かないと、世界で存在しないことに等しいからです。)

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図:井庭先生のブログ『「研究」と「勉強」の違い』より引用

今回、メンバー募集する本プロジェクトも、福祉・介護の領域の知のフロンティアを開拓し広げていきます。ちなみに、個人の「勉強」として、国内外へのフィールドワークや実践者との交流だけではなく、実際に介護スタッフとして高齢者ケアの実践の場に出てきました。そのような「勉強」は研究会の時間外で、井庭研では「研究」をしています。井庭研で一緒に福祉・介護の領域で「研究」する仲間を募集しています。

井庭研で研究をするということは、これまで福祉・介護の領域ではやらていない、新しいアプローチで取り組んでいくということです。なぜかというと、従来のアプローチで良いなら、すでに世界は良くなっているからです。でも、そうではない現状がある。従来のアプローチでは、対処できないさまざまな課題が多くあります。このような思いを持って、現場や社会を本気で変えていく「研究」を一緒にする仲間を募集しています。

さて、以下がシラバスに載っている、本プロジェクトの紹介文です。

【プロジェクト概要】
(6) パターン・ランゲージを活用した高齢者ケア実践の研修デザイン

高齢者ケアの分野では、現場での実践のなかで多くのことが学ばれていますが、そのような現場での学びにおいて、どのようによりよいケア・介護について意識・経験を豊かにしていくことができるでしょうか? 本研究プロジェクトでは、パターン・ランゲージを用いた対話や実践支援による新しいアプローチを開発し、実践導入していきます。具体的には、井庭研でこれまでに作成してきた「ともに生きることば:その人らしく生きるケアの実践」(仮)や『旅のことば:認知症とともによりよく生きるためのヒント』とともに、『対話のことば』や『コラボレーション・パターン』『おもてなしデザイン・パターン』など、井庭研で作成してきた様々なパターン・ランゲージを活用し、実際に介護施設等で研修を実施していきます。支援する側/支援される側という区分を超えて、自分たちの「ともに生きる」スタイルを育てていくことを促すことを目指します。
【文献リスト】
本プロジェクトの参考文献は、以下のブログの(6)に書いてあるの、そちらも見ることでより理解も深まるかなと思います。
→ 2021年春学期 井庭研 各プロジェクトにまつわる文献リスト

明確にしておきたいポイントとして、本プロジェクトが対象とするのは、高齢者ケアの実践者です。自分たちが直接じいちゃん・ばあちゃんと関われたら良いなと考えています。しかし、個人が一度に接することができる人数には限りがあります。より多くのじいちゃん・ばあちゃんたちが、その人らしく生きることを実現していくために、本研究では、高齢者ケア実践をする人たちの実践を支援します。

また、もう一つのポイントとして、これから学ぶ人ではなく、すでに実践をしている人が主な対象です。介護の資格の1つである介護福祉士と同じく、医者や看護師、OT、PT、STなどの国家資格を持つ専門職には、「卒後教育」(=資格習得後も学び続けること)という考え方があります。これは、教育で言うところの、学校での「高等教育」ではなく、実際に現場で働く人たちの「成人教育」になります。

このプロジェクトの面白さのポイントは、毎週のように現場の人たちと一緒に活動をし、トライエンドエラーを繰り返しながら、パターン・ランゲージを用いた対話や実践支援による新しいアプローチを開発し、実践導入していきます。そして、自分たちの学びを自分たちでつくり続けていくという、高齢者ケアの新たな「卒後教育」の在り方を提案していきたいと考えています。

このような福祉・介護のテーマに対して、井庭研として、現場や社会を本気で変えていく「研究」を一緒にする仲間を募集しています。

読んでいただきありがとうございました。もし、興味があると言う人がいれば、ぜひ、一緒に研究をしましょう!!!
具体的なエントリー方法は、シラバスをご覧ください。締め切りが、2月6日(土)ですのでご注意ください。→ 井庭研シラバス(2021年度春学期)

一緒に研究をできる日を楽しみにしています( ´ ▽ ` )ノ


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金子智紀(Tomoki Kaneko)
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