赤色の糸(for a poor god)
僕を際限なく切り裂いていくと
赤い細い糸になります
千切っても千切っても
糸が増えるだけで
僕は消えないでしょう
エクレアにトマトを乗せて
ポリゴンの飛行機を飛ばす
髪が濡れてぬるま湯を拭う
いざ致しましょうかと惑う
ケイドロ後の子ども達に聞くと
夕焼けを指し示します
讃えよと敬えよとも
網状のデザインで
晩に近づいて往くのです
お金がかかって仕方がないね
僕も君も欲求の塊だから
少しでも天国に近づいてみせたい
カラコンと芝生の庭
呼び名だけ変わり往くのです
ケロイド抱えた精神ですけどと
自己紹介すらチョコみたいに甘い
往年のストリップティーズより
扇動してくださいと
お帰りなさい
お帰りください
千切りたいだけ契りたいだけ
糸を結んで解けなくなったのが
僕です
歳を重ねていく僕は
消えないでしょう
誰かの傷が
誰かの嘲笑が
誰かの暴力が
誰かの白濁が
誰かの雪の日のバラッドが
誰かの孤独が
誰かの欲求が
僕を居続けさせる
生き続けさせてくれます
紅い赤い赤色の糸
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