強めで甘くない18

No.018【ギブソン】

マティーニよりもドライに。そのスタンスに痺れちゃう。

《レシピ》
・ドライジン・・・・・・・・・・・60ml
・ドライベルモット・・・・・・・・10ml
・パールオニオン
・レモンピール
●ステア

ギブソンはサンフランシスコ生まれ。実業家〝ウォルター・ギブソン〟が飲み始めたのが始まり、とする説が有力のようです。
マティーニのようでマティーニではないカクテルを所望、この辺りが誕生のきっかけかもしれませんね。

レシピはほぼマティーニ。違うのは〝オリーブ〟か〝パールオニオン〟か、ってところ。
時間の流れとともにレシピは変遷を重ね現在は〝マティーニよりもドライに仕上げパールオニオンを飾る〟という形に落ち着いています。そうなんです、パールオニオンが入っていないと、それはどんなにドライに仕上げてもマティーニでしかなくて、ギブソンのアイデンティティはそのオニオンにある!と言えるのです。

私も、私がバーテンダーであるアイデンティティを保つには、なんてことをギブソンのグラスを傾けながらぼんやり考えました。
両腕が使えなくなってカクテルを作れなくなったら、それはバーテンダーとは呼ばれなくなるのかな、とか。
カクテルを作らなくなってもバーテンダーと呼ばれるには、何十年もバーテンダーとしての職務を全うすることが必要かも、まあ最低でも50年以上くらいは、とか。
50年以上ひたむきにバーテンダーをすると、その呼び方は職種から称号に変わるのかも、とかとか。
ふふ、一粒のパールオニオンでいろいろ考えちゃいました。
私はいずれバーテンダーと呼ばれる男になれるかな?まだまだ道半ばです。

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