バーのうんちく
場末のバーだから話せるバーのうんちく話。
6つご紹介しますので暇つぶしにお読みください。
・バーのマナーってなんであるの?
バーと聞くとマナーが厳しく、お酒を飲みに来ているのに緊張してしまう。などと言った印象を多く聞きます。確かにお店によっては賑やかすぎると声量を抑えるようにお願いされたり、ちょっと堅苦しいイメージがありますよね。実はそのルールはバーではなくお客様の為にあったりします。次の項目でその意味を解説しながらご説明します。
・ドレスコードはある?
バーに入る際に気になる事の1つとしてドレスコードについてだと思います。
こちらはお店によるとしか言えませんが、当店がある柏エリアでは聞いたことがありません。最近の銀座のバーでもドレスコードは緩くなった(むしろ関東のオーセンティックバーでは一番緩くなったんじゃないかとすら思う・・・)と思います。一応マナーとしては男性はサンダルや半ズボンなど以外でしたら特に何か言われることは無いと思いますが、銀座などで楽しまれる際には襟付きの上着を着ていくと良いかもしれません。女性の服装に関しては男性よりも緩いイメージですが最近ですとあまり香りの強くない香水を付けて入られるお客様が多くなっているみたいです。以前はドレスコードに関して厳しいバーが多かったのですが、最近は海外の方が多くいらっしゃるのでドレスコードに関して厳しい店が減っている傾向にあります。例えば皆がフォーマルな格好でお酒を楽しんでいる場で自分だけが普段着で来てしまうと少し浮いてしまいますよね。そう言ったことを防ぐためにドレスコードがあります。
私が初めて銀座のバーに行った時には社会人3年目の春でした。まだ俺には早いと言い聞かせバーのドアを引くことを敬遠していましたが、「そんなこと言ってたらジジイになるぞ!」と思い行ったのが始まりでした。その時の格好は就活で着ていたスーツでしたね。普段会社がスーツで無かったため、その日はスーツで出社すると皆に驚かれたのをよく覚えています。
・バーに入ったらどうすればいい?
ドレスコードについて堅苦しく説明してしまったので、次はなるべく簡潔に書きます。
では実際にバーに行ってみましょう。お店に入ったらどうすれば良いかとよく聞かれる質問の一つですが、まず店に入ったらバーテンダーに人数を伝えましょう。ドアマン、ホールスタッフがいらっしゃいましたらそちらの方にお伝えすると良いと思います。
するとお席へ案内するか、お好きな席へとご案内されます。「じゃあどこに座ればいいんだよ!」と思われるかもしれません。お好きな席へどうぞ!
基本的に先客がいらっしゃる場合はスタッフから座る位置を指定されることがありますがノーゲストの場合はお好きな席へとご案内されることが多いです。後半の"バーテンダーが緊張するスマートなお客様"でバー慣れしているお客様はどこに座るかをご説明します。
・ボトルは手に取っていい?
美味しいお酒、見たことないお酒に出会えるバーですがそんなお酒を見つけると思わずボトルを手に取って近くで見たりしたくなりますよね。
でも待ってください、焦りは禁物です。
「ボトル触っていいですか?」
この一言を伝えましょう。大抵は断られません。
なぜ伝える必要があるのか。
それは万が一触ろうとして誤ってボトルを落としてしまった際にお客様の責任にならないようにする為です。無断で触った結果誤ってボトルをカウンターの奥へ落としてしまったり、持ち上げて割ってしまった場合の責任がお客様になってしまいます。しかし、一言バーテンダーに伝えることで万が一事故が起きてしまっても触る事を許可したバーテンダーの責任になります。
また、ボトルを手に取り蓋を開け香りを嗅いでしまうのもお勧めできません。一人ならまだしも他のお客様がいる所でされると、蓋をを開けたボトルに顔を近づけることを不快に思うお客様もいらっしゃいます。もし香りが気になる場合はバーテンダーに伝えましょう。
お酒によってはショットグラスに少量入れてお出ししてくれるかもしれません。
・「あちらのお客様からです」はアリ?
よく昔の映画などで他のお客様からお酒を御馳走されるシーンがありましたが、それは実際の店ではある事なのでしょうか?
基本的にバーテンダーは断ります。
お客様同士が初見で会話もしていない関係ですとバーテンダーは基本的に断ります。それはお酒をお出しされる方への配慮です。逆に何度も顔を合わせていたりお客様同士の会話の最中にオーダーを頂ければお受けするお店は多いです。たまたま初見の方とお話しする機会があり普段の愚痴などが込み上げて一方的に話してしまいその話を聞いて頂いた場合には1杯くらいはご馳走してあげるのがスマートかもしれませんね。ご参考ください。
・バーテンダーが緊張するスマートなお客様
ここまでお読みになるとバーのルールやマナーはお客様を守るためにあるとご理解いただけたと思います。では逆にこちらの項目ではバーテンダーが緊張するお客様を解説しながらご紹介します。
最近は服装はあまり参考にはしませんが、所作や話し方などでお客様はどのくらいバーになれているかを拝見する事があります。
まずバーに入られて初回でお好きな席へどうぞと伝えられると、ノーゲストの場合はカウンターの真ん中(あるいはバーマットがある前)に座ります。これはカクテルを作る様子を楽しむと言うのもありますが、初回の場合はそのお客様が話されたいお客様かお静かにお飲みになりたいお客様か分からない為、端に座られてしまうと話しかけづらいと言うものあります。また、端は常連の席と呼ばれバー慣れしているお客様はお好きな席へと案内された場合は自分からは座りません。また、男性客の場合は先に女性がお飲みになっていたら1席以上空けて座るの事は女性のお客様に対する紳士の配慮ですのでご参考ください。お隣にお客様がいらっしゃいましたら軽く会釈をすると良いでしょう。
都内のバーですと基本的にメニュー表がありません。カウンターの端にお勧めの季節もののカクテルが書かれている程度です。必要ならここでバーテンダー側からメニューをご覧になるか聞かれますので頂きましょう。メニューが無い場合もあります。
席に着くと、手に付けている金属のアクセサリーや腕時計を外します。この時点でバーテンダーに限らず寿司職人などカウンターで仕事をする人は皆緊張します。
なぜアクセサリーを外すかと言いますとカウンターを傷つけない配慮です。大抵のバーやお寿司屋さんのカウンターはとてもお金がかかっており、店内の1位2位を争う高額な初期費用です。なのでそれを配慮する様子を見るだけでバーテンダーは若干緊張します。
腕時計を外し、お店の忙しさが分からない状態でバーの色が出せて手間がかからずすぐに作れるカクテルを頼むのもバー慣れしたお客様の特徴です。大抵はジントニックを頼まれます。ちなみに私は最初の1杯目はウォッカトニックを飲みます。
バーは基本的に喫煙ができます。煙草を吸われる際にはお隣の方に煙草を咥えるタイミングなどで「煙草吸わせて頂きます」と言うとスマートです。バーで煙草を吸えるのは当然の権利ですが、そこであえて聞くことであなたが不快になる吸い方(煙草の煙を吐く際の方向を考えない等)をしませんと言う意思表示にもなります。
お隣のお客様と話す際にもそのようなお客様は周りが不快になる事を一切言いません。
以前高田純次が「年寄りにありがちな『説教』『昔話』『自慢話』をしないようにしている」と話されておりますが、まさにそれらに気を付けた話し方をしているお客様が非常に多いですね。
もし「説教」「昔話」「自慢話」をしたい場合は横を向かず前を向いて話してください。その為のバーテンダーです!
まとめ
以上で場末のバーテンダーがご紹介するバーのうんちくでした。
今宵も素敵なバーライフを!
BAR LibeLty.
Asahicho Kashiwa City Chiba Ken Japan
Keito