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16 Crazy in Love 前編
私は中学から大学までバレーボールをしており、大学生の時はバレー部であまりプレイヤーとしては活動していなかった。
プレイヤーがメインではなく公式戦などの運営をするという
学生連盟に所属していた。
大学の公式戦やリーグ戦は中体連とか高体連と違って、大人が運営するのではなく、各大学から集められたメンバーで準備、運営、片付けを行う。関西の大学リーグで15人くらい学生連盟がいた。
私が4回生になった時に、例年の如く他大学の2回生の女子Sさんが学生連盟に入ってくれて、一緒に運営をしていくことになった。
その子は一風変わった子で一緒に運営していく内に仲良くなっていったのだが、どうも違和感があった。
だが具体的には特に何もなく半年ほど時間は過ぎて行き、ある日、Sさんと同じ大学のバレー部の子に私の知り合いがいて、その子に急に話しかけられた。
「Sさんと付き合ってるんですか?」
「いや…付き合っていない。」
唐突過ぎる後輩の一言に慄いた。
なぜそんなことを聞くのか。
理由を聞くと、Twitter上で私とSがイチャイチャしてるとのこと。
…流石に理解するのに時間が必要だった。
意味が分からない。哲学の話かと思った。
知り合いに携帯を見せてもらうと、私の名前を名乗った謎のTwitterアカウントとSさんの裏アカっぽいやつが、鳩ヶ谷ミッチー、ヨシりんにも引けを取らないほどのラブリーな会話を繰り広げているのだ。
そして、止めどなく襲いかかる共感生羞恥。
それはもう見てられない醜いものであった。
上記のやり取りは、アカウントに鍵もかかっていなかったので誰でも閲覧できるようになっており、その気持ち悪さゆえ一部の大学女子バレー界隈で猛威を奮っていたらしい。
そして私は話したこともない人に、
「Twitterで度を超えたイチャラブを見せつけてくるヤベー奴」と認識され、ある意味有名になっていた。
決して、自分がモテると言いたいのではない。
私は今までモテたことはないとハッキリ言える。顔は下の中だ。
全く身に覚えがない。
もしかして、私は二重人格でもう1人の私が知らぬ間に愛を育んでいたのか。
会えない時間が愛育てるのさと郷ひろみも言っていた。
いやそんなことは、あり得ない。
郷ひろみは嘘をついている。
そして、Twitterのやりとりを見ていくと
さらに過激なものが目に映る。
続