cheerioの超個人的レビュー第6回『田山真美子:青春のEVERGREEN』
今回は中学3年生だったcheerio少年を虜にした田山真美子さんのデビューシングル『青春のEVERGREEN(作詞:麻生圭子 作曲:井上ヨシマサ 編曲:井上鑑)』のご紹介です。
1989年8月21日発売。
とにかく一目惚れでした。デビューシングルは発売日に買ったように記憶していますので、歌手デビュー前から好きだったと思います。最初のきっかけは忘れてしまいましたが、当時はアイドル雑誌を買いまくっていたので雑誌始まりだったのではないかと推測します。
当時の僕はヤンキーとは無縁のどちらかというと優等生タイプだったので、いわゆる「清純派」「正統派」等のアイドルを好む傾向があり、逆に少しヤンキーを感じさせるアイドルは苦手でした。
田山真美子さんは、「ザ・正統派」と言わんばかりのルックスです。おニャン子クラブは僕が中学1年生の時に解散しましたが、後期メンバーの杉浦美雪さんが好きだった僕が田山真美子さんを好きになるのは必然だったと思います。
長崎の片田舎の中学校では女子のロングヘアは許されておらず、そういう意味でも田山真美子さんのルックスは僕にとって完璧でした。
デビューさせる側もプロデュースには相当力を入れたんじゃないかと思います。お金をかけるということではなく、ブランド力を高めるというか。このルックスで、このデビュートレーラーで、デビュー曲のタイトルが『青春のEVERGREEN』ですからね。もう完璧。田舎の男子中学生にとって「EVERGREEN」という言葉は決して体験することのない神聖なイメージがありましたから。田舎の品のなさとは無関係の言葉です。
しかもCBSソニーですからね。素材の良さを活かすことは得意だったのかもしれません。
歌詞は麻生圭子さんです。ちょっと挫折した男の子をひっそりと応援する女の子。もうびっくりするくらい彼女のイメージ通り。
なんですが。。。。
田山真美子さんの歌声が、可憐なルックスの割りに太かったんですよね 笑
決して繊細な歌唱ではありませんでした。伸びやかというか堂々としているというか。テレビでデビュー曲を歌う彼女を見て若干の違和感を感じないでもない、といった印象でした。
しかし歌詞も曲も決して悪くないので、あーあ、という気持ちにはならず、割と好きで聴いていましたが。今思い返すと2ndアルバムの完成度に比べるとまだまだ彼女の本当の魅力は発揮できていなかったのかな、と。控えめな女の子を表現するには、あまりにも歌声に意思があり過ぎた。
でも、とにかく美しかったんですよね。。。
このデビュー曲の作曲は井上ヨシマサさんだったんですね。当時は意識していませんでした。井上さんと言えばAKBの初期の楽曲で有名ですよね。まぁでもこの曲は無難な感じというか。。。決して悪くはないですが。
でもどちらかというとこの曲の魅力は、やはり田山真美子さん本人のルックスが醸し出す雰囲気でしょう。歌声がもっと、例えば同じ楽天使の中山忍さんのような感じだったら、もう少し別の意味で伝説のアイドル曲になっていたかもしれません。
デビューから3枚目くらいまではシングルに生写真がついていたような記憶があります。すでに手放してしまったので、詳細は覚えていませんが、とにかく美しかった覚えがあります。中古で生写真まで揃っているシングルが見つかったら買いなおさなくては。
今回は曲というより田山真美子さん本人のレビューみたいになってしまいました。ルックス的に最高に好きだったんですよね。
余談を。
彼女のデビューから半年くらいして高校に進学した僕は新しいエレキギターを手に音楽系の部活に入りました。部活の一環として人前で弾く機会も結構あったんですが、そのエレキギターのボディに田山真美子さんの雑誌切り抜きを貼りつけてやっていた時期があります。335タイプのギターにアイドルの切り抜き。女子が多い部活だったんできっとみんな引いていたんだろうなぁ 笑
あと、高校進学して「わ、めちゃかわいい子がいる!」と一番最初に心震えた女の子がいたんですが、大人になった今思えば、その女の子に田山真美子さんの面影(濃い眉毛??)を感じ取っていたのではないかと。
田山真美子さんのアイドル作品としては個人的に2ndアルバムが最高傑作だと思っています。当時から僕は田山真美子さんをアイドルではなく女優として見ていた節があるので、コンセプチュアルな『詩小説』というアルバムこそが真骨頂かと。そのレビューはまた別の機会に、ということで。