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cheerioの超個人的レビュー第19回『うしろ髪ひかれ隊:素敵なモーニングドライブ』

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今回は1987年9月5日に発売されたうしろ髪ひかれ隊の『うしろ髪ひかれ隊』に収録されている『素敵なモーニングドライブ(作詞:吉澤久美子 作編曲:後藤次利』を引き合いに、生稲晃子さんについてつらつらと書いていきたいと思います。

うしろ髪ひかれ隊は、おニャン子クラブから派生したユニットです。先発組のうしろゆびさされ組の解散に伴い、その活動を引き継ぐ形で結成されました。

メンバーは、生稲晃子さん(会員番号40)、工藤静香さん(会員番号38)、斉藤満喜子さん(会員番号42)の3人です。

個人的には発売の時期的に期待と不安が混じったアルバムだったと記憶しています。ほぼ同時期に工藤静香さんはソロデビューし、歌唱法及び楽曲の本気度を見せつけていました。

僕にとっては「うしろ髪」=「生稲晃子さん」でしたので、何か置いてけぼりをくらいそうな予感がしていました。その予感は当たったのでしょうか。おそらく当たっていたのではないかと思います。

おニャン子クラブの4枚目のアルバム『SIDE LINE(1987年2月21日発売)』で数曲メインボーカルも取っていたり、からあげクンのCMであったり、すでに人気を得ていた生稲さんにとっては、うしろ髪ひかれ隊はグループだったものの、いよいよのデビューでした。雰囲気的には生稲さんのためのグループと言っても過言ではなかったと思います。

うしろ髪ひかれ隊については、当初からアニメのタイアップもあり楽曲的にも相当気合を入れていた、もしくは恥ずかしくないものを作ろうとしていたのではないかと思います。当初は文句のつけようのないグループでした。

しかし、グループ内のバランスが崩れるのに時間はかからなかったですね。工藤静香さんの台頭です。工藤さんがソロデビューを果たすまでの期間に、彼女はその後の基礎となる歌唱を築き上げていきました。そしてうしろ髪ひかれ隊の結成タイミングや活動時期から、グループはどうしても刹那的なムードを纏うこととなります。そしてそのムードには工藤静香さんが1番しっくりくるのです。

さて、生稲さんに話を戻すと。

おニャン子中期以降、僕は生稲さんのファンでした。以前書いたように他にも今で言う推しはいました(杉浦さん、吉見さん)が、生稲さんは何でか分からないですが「お姉ちゃん」的にファンだったんですよね。頭も良くてスポーツもできる、優しくてかわいい自慢のお姉ちゃん、的な。ファンはいつの時代でも勝手ですね 笑

ですので、単純に出番が増えれば嬉しいし、応援もしたくなります。うしろ髪もその延長で応援していました。しかし、その後グループは次第に工藤さんのムードが強く漂い始めます。

年が明けて、うしろ髪は2ndアルバムを出し、それはそれで良かったのですが・・・。同年5月に生稲晃子さんは待望のソロデビューを果たしました。僕にとっても念願の、です。

しかし・・・何と言うか、ものすごく肩透かしをくらいました。衣装もダンスも楽曲も、全く(僕にとっての)生稲さんのイメージからかけ離れていたからです。かろうじてジャケットの写真は良かったんですが、あのピンクの衣装はないだろう、と。そして既にレトロアイテムとなっていた「麦わら帽子」。バスの窓から風にさらわれた麦わらぼうしとは大違いの意味のなさ。この曲の秋元さんの歌詞は手抜きじゃないだろうか?とさえ思います。
運動神経がいいから、変な振り付けも他のおニャン子以上に踊れているところが、何となく切なさを覚えます。

そしてそれから半年後の生稲さんの1stソロアルバムもあまりピンと来ず。

今となって思うのは、スタッフ側も生稲晃子さんをどうプロデュースしようか判断に迷っていたんでしょうね。おニャン子、うしろ髪、ソロと、統一感がまるっきりありません。

そういうわけで、生稲晃子さんの楽曲で、どれが一番好きかと言われると、この『素敵なモーニングドライブ』だったんですね(1stソロアルバム収録の『今はすべての途中だから』と迷いました)。

なんてことないモーニングドライブ曲なので、今回は歌詞がどうとかには触れません。カントリーチックなアレンジに初々しい歌詞。歌声というか声質からすると、このようなタッチの楽曲が合うのでは、と思います。

歌詞に描かれている地名は、僕は田舎の人なので位置関係等がよく分かりませんが、そんなことより「あぁ、お姉ちゃん、朝帰りしたのかぁ」なんて複雑な気持ちで当時は聴いていました。よく歌詞を読むと朝帰りではなく夜明けの電話で呼び出されていただけなんですけどね。

結局、生稲さんはアイドルとして歌を歌い続けることはなかったですが、それでもやっぱりずっと気になる存在でした。
様々なことを乗り越えて現在でもテレビの中でお姿を拝見できるというのは喜ばしいことです。

アイドルとしてあの頃のように、とかは微塵も思いません。現在の生稲さんには現在の生稲さんの魅力があり、僕はそれだけで素晴らしいことだと思います。

余談。

何だかんだ言っても「お姉ちゃん」的にはずっと好きだったんですよね。同級生が転校してしまいそう、と相談のファンレターを送ったりもしました。

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時期的にはソロデビューしたあたりで送ったような気がします。「ちょっと返事が遅れてしまったのですが」とお返事いただきました。しかも普通の便箋ではなく、僕用と同級生用に官製はがきを1枚ずつ僕宛に。転校した友達には「○君の方から送ってください」と。そういう心配りに、更にお姉ちゃん度が増しました。
(結局、同級生は引っ越さなかったので手渡ししました。)

「結局、曲ではなくてこれが言いたかったんかい!」と言われそうですが、今回に限っては「その通りです」としか言えません 笑

後半の水着のシーンはいるのか?という感じですが、前半はいい雰囲気です。

メインのピンクの衣装よりも、よっぽどこちらがお姉ちゃんっぽいです。

とは言いながら、顔はやはり美人です。見入ってしまいます。

今回は楽曲よりも生稲晃子さんについての話題が多くなりました。

また次回のレビューもよろしくお付き合いください!

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