祖父は子供の頃、体が弱かったらしい
その祖父に医者が「お前は百姓は無理だ、散髪屋になれ」と言ったという
素直(?)な祖父は、医者の言葉に従って京都へ出て理髪の修業をした
有名な日本画家の家に出張し頭を刈ったりしたというが
当時は日本人が白米を食べるようになった頃で脚気になってしまった
その頃、三朝温泉がラジウム含有量世界一ということが分かり
三朝温泉で療養しようと京都から帰り、三朝の理髪店で職人として働くと
健康になってきた
そこで鹿野の本家へ行き「鹿野に理髪店をだそうと思う」と相談すると
本家は「理髪店!そんな恥ずかしいことをしてくれるな」と一喝され
三朝に店を借りて開業した
すると家主さんから「お前は真面目でよく働く、うちに年頃の娘が二人いる。どちらかを嫁にもらってくれないか」と頼まれた
祖父は「次女は体が強いが長女は弱い、俺がもらわなければ他にないだろう」と長女と結婚した😍
そこで本家に結婚の挨拶に行くと、祖父は座敷へ上げて貰ったが、祖母は玄関で待たされたという
本家は当時、多くの従業員を抱える製紙業を営み、城下町の常で身分意識が強かったのだろうが
祖母の方の本家も旧家であると分かって、座敷に上げて貰うようになったと、思い出す度に怒っていた😮
体が弱いから理髪師になれと医師に言われた祖父は93歳まで
病弱という理由で嫁になった祖母は101歳まで生きた
マイナス✕マイナスはプラスになると言うことじゃろか😍
という話を思い出したのは
「らんまん」の主人公の実家「峰屋」の大女将が
「これまで分家を見下ろして来たのは誰じゃ〜」と怒る分家の男に
「これからは、本家や分家という上下の別なく手を取り合って商売に励みましょう」と言うシーンがあったから😅