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映画「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」(3-15)
2020年に入って、今年こそは月に一回映画館で映画を観ようと心に決めていたのですが、covid-19の影響で3月、4月は映画館そのものが休館してしまいました。
やっと緊急事態宣言も緩和され映画館も開館し、本数は少ないですが上映が始まったので、応援の意味で夫と2人観に行きました。
「Mommy マミー」「たかが世界の終わり」などで高い評価を得ているカナダ出身の若き俊英グザビエ・ドランが、初めて挑んだ英語作品。2006年、ニューヨーク。人気俳優のジョン・F・ドノヴァンが29歳の若さでこの世を去る。自殺か事故か、あるいは事件か、謎に包まれた死の真相について、鍵を握っていたのは11歳の少年ルパート・ターナーだった。10年後、新進俳優として注目される存在となっていたルパートは、ジョンと交わしていた100通以上の手紙を1冊の本として出版。さらには、著名なジャーナリストの取材を受けて、すべてを明らかにすると宣言するのだが……。(映画com解説より抜粋)
物語は、ドラン監督が幼い頃憧れていたレオナルド・ディカプリオに手紙を送ったという自身の経験から着想を得ているそうです。
出演はジョン・F・ドノヴァンを「ゲーム・オブ・スローンズ」のキット・ハリントン、子ども時代のルパート・ターナーを「ルーム」のジェイコブ・トレンブレイが演じ、ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツら豪華実力派が揃って脇を固めていてびっくりしました。
子ども時代のルパート役ジェイコブ・トレンブレイの演技は、主人公ジョン役のキット・ハリントンに負けていませんでしたし、瞳の美しさに吸い込まれました。またルパートの母親役のナタリー・ポートマンとジョンの母親役スーザン・サランドンの名演技に、母親である私自身と重ねて合わせ、苦悩が身に染みてきます。
ドノヴァンとルパートの絆、母と息子の関係、少年の成長物語、そして人に夢を与えるスターで居続けることの困難。
取材を終えたルパートが、リバー・フェニックス似の友人が運転するバイクにまたがり去っていく姿は、「マイ・ブライベート・アイダホ」のリバーとキアヌ・リーブスへのオマージュなのだそうです。
さまざまなテーマを内包しつつそれらが感情のうねりで繋がり、鮮烈な人間模様を描いた作品でした。
一つしかない田舎町の映画館では、いつもなら邦画に押されてこのような秀作が上映されることは奇跡と言えます。不測の事態がこんな素晴らしい映画を見るチャンスをくれたことに感謝の気持ちです。
原題 The Death and Life of John F. Donovan
2018年 カナダ・イギリス合作 上映時間 123分
配給 ファントム・フィルム、松竹
(写真は映画comフォトギャラリーからお借りしています)
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