カセットテープを聴こう
昨今、アナログオーディオ人気が再燃している記事などを見かけます。
特にレコードに人気があるようです。
渋谷には大手とは別に小さなレコードショップがあります。
昨年久しぶりに渋谷に行く機会があり、かつて中古レコードショップが
あった界隈を歩きました。
僕が初めて輸入レコードを買ったCISCOは無くなっていました。
レコードの話を振っておいて実はカセットテープが本記事のテーマです。
どうしても、捨てられないのですよ。
カセットデッキ。
高校時代にアルバイトをして買ったカセットデッキ。
雨の日も雪の日も春休みも夏休みもバイトに明け暮れて苦労して
お金貯めて買ったカセットデッキ。
定価158000円のソニーTC-K88。
大卒の初任給が10万円程度の時代ですからかなり無理をしましたね。
デッキがあるおかけでカセットテープも当然捨てられません。
便利になったデジタルの時代。
お札を入れてボタンを押せば完成された缶コーヒーが
出てくるのをデジタルとするならば、
アナログとはカフェに行って声を出して注文して
人間がハンドトリップで入れてくれるコーヒーでしょうか?
面倒くさいです。
手間がかかります。
手間をかける=愛情をそそぐ。
アナログとはそういうものです。
しかし手間をかけるから面白いのです。
手間のかけ方で結果が変わるから。
いろいろやっちゃうのです。
そしてアナログという蟻地獄に落ちてもがき始めるのです。
レコード盤を聴くにはレコードプレーヤーとアンプが必要です、
カセットテープを聴くにはカセットデッキだけで聴くことができます。
もちろん、両者ともヘッドホンは必要です。
レコードよりカセットテープの方が難易度は低いです。
中目黒方面にカセットテープ専門店の紹介記事をネットで
読んだことがあります。
街のレコード屋が消えて行っている中、カセットテープ専門店とは
凄いです。
先に書いた通りデッキ一台で完結できるからかもしれません。
カセットテープファンが潜在していることの裏付けです。
最初から録音されているミュージックテープならカセットデッキに
入れるだけで再生はできます。
簡単です。
しかし録音するとなると、レベル調整などデッキやテープの特性が
分からないと上手くいきません。
デッキの取り扱い説明書が必要になります。
試行錯誤して最適録音レベルを掴むまで何回か繰り返すことになります。
アナログとはそういうものです。
デジタルのようにワンタッチではできません。
しかしそれがアナログの魅力でもあります。
レコード盤を持っていればそれを聴けばいいものをわざわざ
カセットテープに録音してしまうのです。
バカですねぇ。
極めて非効率的です。
物をいじって身体で理解する。
という楽しみと魅力でしょうか?
いじる要素が沢山あるので永遠に終わりがない。
時代が終わらなければ終わりが来ない。
時代は平成へと移りアナログ時代は終わったと思っていたら
復活の兆しです。
昭和時代の日本の工業製品は素晴らしいです。
オーディオ全盛期の製品が今でも動いています。
カセットテープを聴くことで日本が世界に誇った技術の結晶、
オーディオ製品に触れて温故知新の機会を持つことをお勧めします。
店内で、飲みながら視聴できます。