世界中にいる孤独に飲む初老の男性のことと、5月3日と4日は営業すること
※土曜日は読む人が激減することが判明したので、個人的な話を。
先日、何かの本で、イギリスのある街で「ずっと毎晩、このパブに通っている初老の男性」が出てくる話があって、「ああ、イギリスにもいるんだ。じゃあスペインのバルにもいるし、ブラジルのブチキンにもいるんだろうなあ」と思いました。
日本にもいますよね。立ち飲み屋さんや、大衆居酒屋で、一番端の席で、ずっと毎晩、通っている初老のおじさん。
僕、ああいうおじさんって、ダンディズムでやってるんだと思ってたんです。なんか毎日毎日、同じバーに通って、一番端っこの同じ席に座って、同じ飲み物を3杯とか飲んで、あまり周りとも喋らずに、サッと帰るオジサンって、スーパークールだと思ってたんです。
でも、いざ自分が「初老のおじさん」に近づいてきたら、「ああ、あれはやることがないし、友達もいないんだ」ということがわかってきました。
家に居場所がなかったり、奥さんがもう亡くなってたり、大した趣味がなかったり、慕ってくる若者達もいなかったりする、そういう孤独なおじさんが、何にもすることがないから、酒場に行って、いつもの席で、いつもの酒を飲んでいるだけなんです。
普通は何か大きい仕事を残していたら、若い人たちが慕ってきて「○○について教えてください」って来たり、一緒に仕事をした戦友のような人たちがいて一緒に飲んだり、やっぱりまだモテるしお金もあるから女性が近づいてきたりするのですが、そういうわけではないから、孤独にいつもの酒場で飲んでいるんです。
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ちなみに、僕、あのおじさん達のように、なりそうで怖いんですね。
もし妻が先に亡くなったら、朝、ちょこっと文章を書いて、本屋とレコード屋を回って、そして、どこかの飲み屋で1人で買った本を読みながら、ちょっと飲んで、家に帰って寝るっていうのをしそうなんです。
だから僕、バーはずっと続けようと思ってまして。
一応、お店でいたら、誰かが来てくれるし、お爺さんになっても、「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」って、自分よりすごく年下の人に頭を下げるのって、精神的にもいいと思うんです。
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ところで、今度のGW、後半4日間は、小説の構想とか考えようかなって思ってたんですね。
でも、最初の2日間、妻は実家に帰ってるので、僕、朝から飲んだり、昼から飲んだり、真夜中も飲んだりしそうなんです。
僕、休日には「人と会わない」って決めているので、ずっとひとりぼっちだと、すごくお酒を飲んでダラダラしてしまうんです。
だから、5月3日と、5月4日は営業しようかなって思いました。
そんなに売り上げは伸びないと思うのですが、「営業する」って決まったら、朝から飲んだりしないし、ちゃんとすると思うんです。
5月5日は妻が帰ってくるので、5日と6日はお休みします。
というわけで、5月3日と5月4日、渋谷に来るようなことがございましたら、是非、お待ちしております。
お酒やバーについての僕の本です。『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか?』
bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。
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