嫌いとかイヤって伝えるのが難しい話
痴漢ってされたこと、したことありますか?
痴漢の問題は色々あるとは思うのですが、ひとつに「痴漢する男性がどれだけ女性が嫌がっているのかがわかっていない」というものがあると思います。
「性犯罪者が本当はどう考えているのか」という本や記事、僕は目に付いたら必ず読むのですが、痴漢をする人って「女性は最初は嫌がっているけど、俺がずっと触っていることによって気持ちよくなっている」と信じ込んでいる場合もあるみたいなんです。
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「イヤだ」「嫌いだ」って伝えるのって難しいですね。
痴漢のこと以外でもいつも思うのですが、「そういうのイヤです」とか「あなたのそういうところ嫌いです」ってことを「言葉や態度で表現するの」って本当に難しいです。
別に男女の仲じゃなくてもよくあります。
「そのタメ口、イヤです」とか「タバコの煙イヤです」とか「何度もメールしてくるのイヤです」とか、「上から目線がイヤです」とか、そういう「イヤ」を伝えるのって難しいです。
そしてさらに問題を難しくしているのは「イヤです」ってやっと伝えられたとしても、多くの場合「そのイヤと言われた当人」が「本当に相手にイヤと思われている」とは気がついていないんです。
例えば「タメ口を言う人」は「親しみから言ってる」はずですし、「タバコの煙がイヤ」なのはまず「愛煙家」はどれだけ想像しても本当の「イヤな気持ち」がわかりません。
ほとんどの場合、「まさか自分が誰かに嫌われる存在になっている」とは思えないし、思いたくないんです。たぶん自己正当化させようと勝手に心が働いているんでしょう。
このすれ違いってどうすれば良いのでしょうか?
やっぱり教育しかないのでしょうか。
●小さい頃から「それはイヤです」と伝える訓練をする。
●誰かに「イヤです」と言われたら、その場でその人が何を嫌がっているのかを想像してみる訓練をする。
●時には同じことをその場で逆にされてみて、その痛みを知る。
「イヤ」って伝えるのも難しいし、伝えたからといって完全に伝わるわけでもなく、本当に難しいですね。
やっぱり第三者が間に入って「あのね。それ、すごくイヤがられてるよ」と伝えるのが一番なのでしょうか。
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痴漢もそうですね。第三者が「やめなさい」と間に入るのがまず効果的なような気もします。
自分の奥様や好きな女性、あるいは娘や姪っ子が「痴漢をされているところ」を想像すると、僕たちも「やめなさい」と言えそうです。
結局は全ては「想像力」ですね。その人がどれだけ嫌がっているかを想像する力が何よりも必要です。
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