飽きるって偉大
なぜ人間は料理を始めたか、料理の起源ってご存じですか?
あるとき、天才シェフがこの地球に現れて、「美味しいとは何か」を追求して、たくさんの料理方法を考案した、ってわけではありません。
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田舎から「ドーン!」と、野菜とか果物とかが送られてくるとき、ありますよね。
例えば今なら、青森出身の方は田舎から「ドーン!」と1箱リンゴが送られてきます。
それ、最初のうちは普通に生のまま食べて「やっぱりリンゴは美味しいなあ」と感じますが、3個4個と食べているうちに飽きてきますよね。
なんかリンゴを見るのもイヤになっちゃいます。
そんなとき、「じゃあアップルケーキでも作ろうかな」とか、「じゃあサラダにしようかな」って感じで、色々と違う食べ方を模索しますよね。
それが料理の起源なのだそうです。
昔は流通や保存方法が整っていなかったから、その地方で何かがたくさん穫れると、「ドーン!」とそれだけでいっぱいになったわけです。
そしたら、そればっかりを食べるのはさすがに飽きてくるから、何か違う食べ方を、って考えて、焼いてみたり、干してみたり、発酵させたりして、また何か別の食材を加えたりして、「料理」が始まったそうなんです。
はい。料理って、「何かに飽きてしまうこと」から始まったそうなんです。
僕、常々、人間の「創作意欲」ってどこから来るんだろうって考えるんですね。
誰かに「すごくいいよ、君、天才だよ」って言われたくて、賞賛されたくて、いわゆる「承認欲求」が一番大きいのかな、とか。
やっぱり「お金儲け」でしょ。新しいアイディアで、ガッポガッポでしょ。そりゃ、人間誰しもお金が一番嬉しいもん、とか。
「モテたい」って大きいと思う、やっぱりギター弾いて歌ったらモテるし、いい小説を書いてヒットしたらモテるし、モテるって大きいよ、とか。
いや、純粋に、「何か新しいものを創造する」ってこと自体が喜びなんだと思う、とか、まあ色々と「創作意欲」の理由ってあるかと思うんです。
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でも、本当は「ずっと同じだと、飽きてしまうから、別のことを始める」っていうのが、一番、根っこの部分なような気がします。
新しいお店、新しいファッション、新しい音楽、新しい人間関係、新しい職場、新しい家、新しい恋、などなど、僕らは常にいろんな「新しいもの」を追いかけますよね。
あれ、ただ単に「前のが飽きちゃったから」なんです。
たぶん、「飽きる」って偉大なんです。
飽きっぽい人って、「次の何か新しいアイディア」を思いつく人なんです。
どんどん飽きて、次の何か新しいものを思いつく、そんな人たちがこの世界を「前に」おし進めているような気がします。
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