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きゅーん。かたん。【詩作品】3

電話のむこうで仕立物をしている。

手が離せないから、
メールでなく
電話をつないでいた。

無口な職人さん。
語るのはわたし。

キューン 糸こきの音。

静寂の時間。

カタン。
布地にコテを当て、台に戻す音。

無音



キューッ




「ここをこうして」…つぶやき。


カタン。



三時間も、四時間も聴いていた。

毎日。

聴き続けて
ちっとも苦にならない時間。

音のサアド・プレイス。

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かえる翁じ
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