自立と孤立
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福祉の仕事をしていると、
「他人様(ひとさま)に迷惑をかけてはいけない」
という意識が強い方が
とても多い事に気付きます。
相談すること自体を迷惑をかけている
とお考えの方が多いのです。
仕事に携わっていたわたしは、当然のこと、
仕事としてお話をお聴きしていたわけで、
仕事をさせてもらえる感謝があるだけで、
まったく迷惑ではありませんでした。
迷惑の捉え方は、受け継がれていく
そのような考えのお母さんが育てられている子どもさんもまた、
同じように「迷惑をかけられない」気持ちが強く、
不登校になった自分は「迷惑をかけている」と、自分を責めています。
登校チャレンジしても教室に入れない。すると、
「自分」はダメだと思っています。
それで、家庭訪問してくれる
担任の先生の顔を見ることも難しくなって行きます。
あなたは迷惑をかけていますか
仮に今、あなたが迷惑に感じる事があるとします。
それを断ることができるとしたら、あなたは断りますか?
できない方もおられるでしょうけれど、
担任の先生も、相談援助をするわたしたちも、
あなたと会わずにいることもできるのです。
それでも足を運んで来る、あなたと会ってお話しするのは、
迷惑だと思っていない証拠なのですよ。
「他人様に迷惑をかける」というけれど、
周りの人たちと助け合って生きているということと、
どこが違いますか?
わたしたちの相談にも同じことが言えます。
迷惑とは違うのです。
出来ることを、出来る時に、出来る範囲でおこなっているだけで、
決して迷惑ではないのです。
給付金事業のこと、知ってますか?
社会福祉協議会に、生活資金などの融資をおこなう事業があります。
お金は寄付や助成金でまかなわれます。
もちろん、無条件ではありませんが、
このような場合、
お金はどこから来るのでしょう。
誰にも迷惑がかからない資金があるのです。
勿論、返済することになりますが、
無利子(保証人が必要)かつ返済は長期間なので、
日常生活に負担のない返済が可能です。
それが社会の、国のしくみとして機能しているのです。
でも、そのような支援が受けられることを知っている人は
ほぼ、いません。
誰も教えないこと、
自分で求めないと分からないことです。
自立と孤立に境目がある
世間様(みんな)の根っこに
「人の世話にならないことが当然で、
人の世話になるのは、その人に責任がある」
という考え方があるようです。
自立できている時はその考え方で良いけれど、
病気、退職、災害など
自分の力ではどうしようもない事態になって、
自立できなくなったら、
他人(ひと)の力を借りないと生活できません。
頼らないと「孤立」して、
あなたも、子どもさんも、
生活の苦しさは増して行くばかりです。
恥ずかしがらず、
専門家に相談すると、
自立が楽になりますよ。