湯川秀樹教授、ナイスヘディング!
第11回近代オリンピック ベルリン大会 サッカー競技 第1回戦 第4試合 昭和11年(1936)08月04日
昭和11年(1936)ドイツで開催された第11回近代オリンピック・ベルリン大会でオリンピック初参加となった日本代表チームは、8月4日ドイツ・ベルリン・ヘルタプラッツスタジアムで、ドイツ、イタリアとともに優勝候補にあげられたスウェーデン代表チームに逆転勝利をおさめ、その勝利に世界が驚いた。日本において『ベルリンの奇跡』と呼ばれる伝説の一戦である。
「教授、あなたもサッカーをやるのですか?」
昭和24年(1949)スウェーデンの首都ストックホルム。日本人初のノーベル賞受賞者の湯川秀樹教授に現地の記者のひとりがサッカーボールを差し出された。上記のような質問への回答として、教授はその場でヘディングをして見せたという。ベルリン大会にサッカー選手として実際グラウンドに立った堀江忠男(当時、職業は新聞記者)は、戦後まもないころのサッカーが一般的に知られていないことを鑑み、自分だけの特ダネとして新聞面に記載しなかった。
<参考文献>
『ベルリンの奇跡 日本サッカー煌めきの一瞬』 著作:竹之内響介 監修:賀川浩 東京新聞社 2015
『わが青春のサッカー』 堀江忠男 岩波ジュニア選書 岩波書店 1980 10ページ
賀川浩サッカーライブラリーHP