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デッドマウスと読書
読書のBGMはDeadmou5に限る。
読者する時、僕はハウスミュージックを流す。
ダンスミュージックとかクラブミュージックとかいうとイメージしやすいだろうか。
どうしてなんだか、これがまた捗る事この上ないのだ。
調べたところ、厳密にいうとプログレッシブ・ハウスというジャンルが僕の求める読書ミュージックらしい。
あの一定のBPMと、長く大きなフレーズのうねり、一曲あたり10分ある曲もザラではない。それらが僕を集中の彼方へと潜り込ませてくれるのだ。
一般的にはカフェで流すようなジャズとか、クラシックなどが読書ミュージックとして王道なのかもしれない。
YouTubeなんかには【読書用】と称したカフェミュージックのプレイリストなんかもよく見かける。
馬っ鹿じゃなかろうか。と思う。
そんなの【読書したい】んじゃなくて【良い雰囲気と音楽の中、読書してる自分に浸りたい】だけだ。読書なんか進みやしない。
まぁ、そういう時もあるけど。
図書館なんか最悪だ。
眠くなるだけじゃないか。あんな場所。
義務付けられた静けさ程うるさいものはない。
自宅も悪くはないが、ついつい上記の【〜浸りたい】だけのシチュエーションを作ってしまいがちだ。僕も結局、形だけロマンチックにするのは好きだ。
様々な実験を重ねた結果ついに辿り着いた、本当に読書に集中したい時のシチュエーションはこうだ。
『駅で1番近いマックでDeadmou5を永遠にリピートする』
これだ。
駅で1番近いってのはザワザワしてるという事だ。それに常に知らない人でいっぱいだ。これも重要。図書館は通っていると顔見知りのおじいさんとかが登場する。冗談じゃない。僕は混雑の中の方が集中出来るタチらしい。
そして例のDeadmou5だ。
特にお気に入りは『I Remember』だ。
繰り返される4つ打ちビートが僕をいつのまにか深い深い思想の底へ沈めていく。
ここで思いついた。
彼らのライブをぜひ見に行ってみたい。
そして一人用の肘掛け椅子とオットマン、サイドテーブル、ランプを持ち込んで読書したい!
これが僕にとって極上の読書シチュエーションになるはずだ!
彼らのライブは混雑してるだろうし。
YouTubeで彼らのライブ映像を見てみた。
が、残念ながら読者している者は一人もいないようだ。
みんな体を左右に揺らして踊ったり、恍惚の表情を浮かべて両手をあげていたり、、、
一体何をやっているんだ?
音楽でも聴いているのか?
そういえばDeadmou5を音楽として聴いたことがなかった。長いし、どこがサビなのか分からんし、大きな展開もないし、延々同じ事の繰り返しだ。気が狂いそうになる。
踊るには良いかもしれないが10分もあるぞ。
それはダンスじゃなくてエクササイズだ。
…話が逸れてしまったが、実際には彼らのライブ中に足を伸ばして読書するのは難しそうだ。
変な目で見られるのがオチだ。
それを気にしないでいられる度胸は残念ながら僕には無い。
人生というのは実に難しい。
出来る事は、理想を求めて少しずつ妥協点を引き上げていく事くらいだ。
道は必ずあるはずだ。いつか絶対、デッドマウスのライブで読書するぞ。