(250101)着陸ま近のイヤホーンが お天気知らせるささやき
自分で思ってた3倍くらい休んじゃった。
別にぜんぜん元気ではあったのだけど、いろんなものを絶つうちに何を外に発信するべきなのかもうよくわからなくなり何も見ず何も言わずに生きてた。ってかなんか一定のラジオとか本とか、NHKの番組とか、明らかに良識ある大人のフィルターにより濾されたコンテンツだけを摂取して生きてた。かも。そんな感じでいると程よく主張が無くなるのね。
そんなことをしているうちに35歳になってしまった。
35歳とは。
村上春樹が昔の小説で笑っちゃうくらい何回も人生の折り返し地点みたいに言っていた年齢で、村上春樹の言うことすべてが正しいとも思えないので薄目で薄っすらと認識してもまぁきっとそれなりに一理ある説なのかもだけどまぁもしかしたら人生の折り返し地点に達してしまったのだ。
こういう感じになってよくわかったけど、人生が残り半分になって明確に目減りするものの一つにレジリエンスがあると思う。レジリエンスが欠如する中でジジイ達の生存戦略は厚顔であるか繊細でいるかの二択しかなくて、厚顔ジジイ側の派閥がまるでジジイ達を代表するような生きっぷりをしているから(しかしそれはまぁ他人に迷惑をかけていなければ立派で凄いことなのだ)、繊細ジジイは西新宿の公園にひっそりと生きる亀のように振る舞っていたのだと世の真理にたどり着いてしまった。天上天下唯我独尊。
こういうのってさくらももこ作品(エッセイも含む)で実はじっとりと描かれてたことだなって気付いたりしてた。
そして2024年とは。
なんかまぁ色々あった気がするけどしんどいことはあんま直視してなかったし自分として感銘を受けたニュース2選は以下なのかも。
■フワちゃん活動休止
ふつうにラジオとか毎週楽しみに聞いてたしショックではあったんだけど、なんか現象としてすごい新しかったなと思う部分があって。そもそもことラジオに関して言えばフワANNのファン(ていうか『ファン』と呼ぶべきではないスタンスである気がするがそれでも一番近い言葉は『ファン』)というのはフワちゃんの活躍が千代に八千代に続くと思いながら応援しているわけじゃなくて、芸能界という宇宙空間に発生したフワちゃんという名のビッグバンを遠くから観察しているみたいな感じだったように思う。ビッグバンがより広がればそれはそれで面白いし、消滅すればそれはそれでひとつの宇宙の歴史だったのだと解釈するような層の人々がボリューム層に居た(そしてそういう面白がり方を出来ない人はだいたいアンチになった)ような気がしていて、この消滅、つまり活動休止すらもフワちゃんという存在の一部分として楽しんでいるというより受け入れてる節があると思う。
年末のあちこちオードリーで反フワ派嚆矢のひとつであろう伊集院光がフワ消滅について語っていたけど、別にみんな忖度しているわけでもなく、フワちゃんという存在が、もとよりそういう存在だったのだと思う。
こんな人って今まで芸能界に居たのかな？っていう面白さが今になって溢れ出しててやっぱり自分って結構フワちゃん好きだったんだなぁって思わされてる。いま。あの生活がフワちゃんにとってプラスだったのかマイナスだったのか傍観者である僕たちには何も判断できないけど、ずっと短距離走してたみたいな所もあったし少しお休みできてよかったねという気持ちさえある。
■どうぶつの森ポケットキャンプのサービス終了
僕は所謂ソシャゲみたいなものが好きではない。というか、人生の哲学にあまりにも合致しなさすぎて一切やらない。のだけど、どうぶつの森ポケットキャンプだけは別だった。
2017年の秋、シンガポールに住んでいた頃に始めてその冬にはもう周りで僕以外誰もプレイしていなかった。Wikipediaにも書いてあるけど、そもそもスローライフとソシャゲの相性が悪すぎるのだ。コロナ前くらいまではしっかりやってて、あとは情のもとに毎月定額課金しつつ新しいクッキー(普通のソシャゲでいう所のガチャ)を見たりしてたけど、良くも悪くもソシャゲの括りにありつつソーシャルな要素がない(これは任天堂の良心だと思う。ゲームの中で他人の悪意が発露しない作りになっていてその部分を僕はものすごく評価していたからこそずっと続けていた)からこそたったひとりでもやれたし、僕はきっとゲームに『たったひとり』を求めていたから凄く合ってたんだと思う。
多分このゲームってずっと赤字だったんじゃないかな。赤字かどうかはわかんないけど、他のゲームに比べたら笑っちゃうくらい儲かってなかったのではと考えている。それでも7年間続けてくれた任天堂という企業の漢気みたいなものにすごく感動してしまったし、フワちゃんの件と一緒でこれも『ありがとう、大好きだけど、やっとひと区切りだね』みたいなほっこりする気持ちで溢れている。
まぁていうか買い切り版に移行したしこれに関しては特別めちゃくちゃ終わりです！！！！感もないのだけど。
そんな感じでした。
2025年はもう少し唯我独尊に生きたいね。