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BG2, 第2章、主人公はラサードに出会う1、悩めるラサード

<トレードミートにて。主人公らが街の中心にある噴水のそばに行くと、遠からぬ所で3人のモンクらが言い争っているのを目撃する。そのうちの一人は前回の旅で一緒だったラサードだったが、彼は残り2人のモンクを叩きのめすとプイとそこを去って行った。借りて来た猫のようにおとなしかったラサードがなぜ…と驚きながら街をまた歩いていると、突然眼の前にその当人が現れる>

ラサード
「失礼ですが、私はラサード・イン・バシールという者です。あなたのお顔には見覚えがある気がするのですが、どこかでお会いしましたか?」
主人公
「もちろんよ、ラサード。一緒にソードコーストを冒険した時*のことをもう忘れたなんて、私に言わないでよね」
ラサード
「そうでした、<主人公>―お許しください、すぐにわからなくて。でも、私は最近いろいろ悩むことがあって」
主人公
「そうみたいね。一緒だったころからあなたはずいぶん変わったみたい」
ラサード
「私は新しい道を―私にはただ不快でしかない道を歩こうとしているのです。かつて私の親しんでいた教えの清らかさが恋しくてならない」
主人公
「あなたはいい人よ、ラサード・イン・バシール。自分の心を信じていれば、悪いようにはならないはずよ」
ラサード
「ある時には、よりよい行いを為すために、人は自分の心を曲げねばならないのです」
主人公
「あなたはほんとに変わっちゃった、じゃない、ラサード?一緒に旅をしてたあの時以来、何があったのか聞かせてよ」
ラサード
「ダークムーン*の教えに基づく新しいカルト宗教ができたのです。我らの月の女神セルーネイ*と、闇の女神シャールとは、ひとつの神の両面に過ぎないと説く」
「私はこの新しいカルトに加入しようと思っているのです」
主人公
「いえ、まさか。他の誰かならそうしようとするのはわかる。でも、あなたはどう見てもあなたの月の女神に忠誠を捧げてるでしょ*」
ラサード
「その通りです、<主人公>。私はセルーネイを裏切りはしません。ダークムーンに入ろうというのは単なる策です」
主人公
「そんな思い切った行動に出るなんて、いったい何があったの?」
ラサード
「ダークムーンのそのカルトは、コラス・ダラソンと名乗る男に率いられています」


*今いるアムンから山脈ひとつ越えた北にある地方の名、代表的な都市はその名もバルダーズゲート。前作BG1の冒険の舞台。
*ダークムーンは闇と喪失の女神シャールを崇め、その忠実なしもべになれば女神は引き換えに強大な力を与えてくださるのだ、と力説する邪宗。
*セルーネイは月と導きの女神。シャール(夜の女神でもある)とは双子で、非常に古い由緒ある神格だが、姉妹同士で敵対しており大変仲が悪い。当然、ダークムーン信徒も、セルーネイを崇める宗教や信者を眼の仇にしている。
*ラサードはセルーネイを信仰するサンソウル教団の信者。たいそう敬虔な信徒で、BG1では「セルーネイが手を導いてくださいます」が口癖😅

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