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BG2, 第2章、解放されたエルダリスと奪われたジェム

<テンプル地区、下水道にて。魔術師メクラスとの取り引きを済ませて、報酬としてもらった囚人の所に戻ってみると、彼は我に返ったもよう>

エルダリス*
「これは…ああ、頭のなかがスッキリした、星だの流れる炎だのでいっぱいだったのが…で、僕の前にいるのは…僕の手枷の新しい主かな?あの魔法使いは僕を解放した、確かに。が、それはただ僕を別の誰かに譲るためだったらしいな」
「では、僕はこれから君の持ち物ってわけかい?君のケチな功名を讃えて歌うモノマネドリ*ってわけかな?」
主人公
「自由になりたいのなら、どうぞ。私はあなたを取り引きで縛る気はないから」
エルダリス
「僕にできる選択は?」
主人公
「仲間に加わりたいならそれもいいけど、奴隷じゃなく自由な人間としてよ。もし他に行きたい所があるなら、行っても構わない。もし頼みたいことがあるなら、喜んで手を貸しましょ」
エルダリス
「君は信じがたいほど情け深い人だな。我が窮地においては、いっそう信じがたき好転だ。君のような人なら喜んでお仲間になろう、そして君の功名を僕自身のことばで歌わせてもらうとしよう」
「僕にお手伝いくださるとなら、ひとつだけ聞いていただきたい。僕を捕らえた時、メクラスは僕からきわめて重要なジェムを奪い取った…それはここの祭壇の中にあるというおぼろな記憶がどうやらある」
「僕はそれをまた見つけ出して、その正当な所有者に、シジル劇場一座のミス・ラエリス・シャイにお返ししなければならないのだが…君がこの手伝いをしてくれるというなら、僕には千言万語にもまさるというものだ」
「では、今は、お暇しよう。が僕の言ったジェムはなおメクラスの巣から探し出してもらわなければならない。僕はファイブ・フラゴンズ・インの地下にある劇場で君たちが来るのを待っているよ…そこにジェムを持ってきてくれるよう、どうかお願い申し上げる!」


*エルダリスはコンパニオンNPCのひとり。ティーフリング(悪魔の血を引くヒューマノイド)のバードにして俳優、なのでセリフや言い回しに一種独特で派手なものがある。
*Mockingbird(マネシツグミ)は、ものまねの得意な北米の鳥で、アメリカでは大変ポピュラー。あらゆる鳥の歌声(のみならず人の声や物音まで)を巧みに真似て鳴くことができるが、自分のオリジナルの歌声は持たないと言われ、器用だが独創性のない存在に例えられる。


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