見出し画像

バルダーズゲート2に出てくる固有名詞について

<はじめに>

バルダーズゲート2や1、シージオブドラゴンスピアなどをプレイしていると、よくわけのわからない単語が出て来て理解に難儀することがありました(3やアイスウィンドデイルとかもそうじゃないかな)。当時「ザックリ説明してくれる一覧があったらいいのに」とよく恨んだもので、シブシブ自分で調べるうちに情報量もたまって来、そこで自分用に作ってみました。説明はだいたいゲームそのものから、及び日米のゲーム及びD&D関連サイトからの又聞きです。

<お断り>

・D&Dのルールは現在進行系で、新版ができると新たに出来たり滅んだりする要素があります。バルダーズゲート2ができた当時の版は旧いので、最新版とは異なる部分があります。
・D&Dはやたらキッチリした歴史と年表の世界なので、バルダーズゲート2のゲーム内当時(1368DR前後?DRは西暦みたいなもの)より後の出来事は、有名でも重要でもゲームの中に登場しません。

<基本>

・プレーンについて
◯◯プレーンは◯◯異次元とか◯◯次元界とかのことです。バルダーズゲートの世界(D&D)は、投げ輪の棒にサイズ違いの投げ輪がいろいろ刺さったのを上から見下ろしたような感じで異次元界が重なってできています。ザックリいうと、棒は見えないとして、真ん中が主な冒険の舞台となるプライム・アテリアル・プレーン(物質界)で、その周りに4元素(火、水、大気、地)のプレーン他があり、そのまた外側にアストラル・プレーン他がある、というあんばいです。ここまでを”インナー(内側)・プレーン”と称し、その外側が”アウター(外側)・プレーン”です。アウターは車輪に例えれば外周のタイヤの部分しか存在せず、そこにグッド・イーヴィル、ローフル・カオスの順序と割合に従って、天国・地獄が見本市みたいにひしめいています。悪魔や神は基本ここのどこかにおわします。

・神について
D&Dの世界は多神教で、その数も無性に多く、かつそれぞれの神様が別称・尊称をお持ちになっています。ある一人の神様の話をしているのに◯◯・ロードとかザ・◯◯とか◯◯・ワンとか固有名詞がポンポン出てきたら、それはだいたいその神様の別称です(上の画像参照。最後のTorm以外はみな同じ神様Helmのこと)。さらに、人間のみならずエルフやドワーフやノームにも、果てはゴブリンやオークなどのモンスターにまで種族ごとにあがめる神さまが、それもやはり大勢、おられます。◯◯にかけて!と誰かが言ってる時の◯◯がそうですが、だから逆に◯◯を見るとそう言ってる人の種族や善悪も判断できます。

・国について
ゲーム中に登場する国はフェイルーン大陸(マテリアル・プレーン内、惑星アビア・トーリル上)に存在するものです。便宜上「国」と言ってますが、実際は「地方」と言ったほうがいいようなものもあるし、都市国家のようなものもあります(例えば”ソード・コースト”は国というより地方で、そこにあるウォーターディープやバルダーズゲートなどの都市は、それぞれ独自に国家機能を有するが如くです。しかし”アムン”は地方と言うより国っぽく、都市アスカトラはその首都と言われます。でも”アムン”のカウンターパートとなる語は”ソードコースト”になります)。どの国にも独自の歴史があり、政治の方針があり、特徴や名物があり、またライヴァル関係などもあって、現世に劣らずややっこしいものです。

<単語一覧>

・ア行

★アーシマー:種族名。祖先のなかに天使などグッドな神的存在を持つ人間。特別なパワーや魔力などを有する。
★アストラル・プレーン:異次元名。感覚的には宇宙に近く、普通の1000年が1日に匹敵するという悠久すぎる空間。ここにいるとほぼ歳をとらないので、成長したり子を儲けたりするには他所のプレーンに移動しないといけないとか😅ギスヤンキはここの住人。いにしえに滅んだ神などもここに存在する由。生身で直接ここを訪れるのはとても大変だが、専用の船などもある。
★アストラル・コンジット:トンネル?名。アストラル・プレーンに存在するチューブ状の通路みたいなもので、マテリアル・プレーンとアウター・プレーン(天国&地獄)を繋ぐ。
★アビア・トーリル:惑星名。単にトーリルとも。D&D界の地球。プライム・マテリアル・プレーン(物質界)にあり、フェイルーン大陸が存在する。誰かがトーリル一と言ってたら、世界一の意味です。
★アボレス:種族(モンスター)名。人知を有する巨大ヤツメウナギみたな水棲生物。悪属性。マインド・フレイヤーに劣らぬ超能力を有する。アンダーダークに多い。ドロウとは対立していないが友好関係でもない。
★アモーネイター:神の名。いにしえの太陽神。前4000年近く前に起こった太古の魔法帝国ネザリルで最も崇拝されていた。太陽のように厳格、明らかで、規則と契約の遵守をきわめて重視し、記述された内容の精神を汲むよりもむしろ文言の文字通りの履行に意を用いた。その規則正しさゆえに、当時は時の神とも見なされていた。魔法帝国だったネザリルが当時の魔法神ミストリルと事をかまえて滅んだ時、それまで厚く尊崇されていたにも関わらずネザリルの滅亡を防がなかった(魔法は彼の管轄外として敢えて介入しなかった)のを生き残った国民に恨まれ、信者が激減し、そのせいで神威を失い、後には衰弱して崇拝の対象としての神としては死に体?になってしまった。のち(BG2当時からあと)復活し、ラサンダー(夜明けの神)と部分的に同一視され、あるいは独立した神として、再び信仰されるようになった。
★アンバーリー:女神の名。海、というか荒海の女神。悪属性。別称”ビッチ・クイーン”。たいそう冷酷・無慈悲で、彼女を怒らせては大変なので、船員などに恭しく拝まれている。
★アンダーダーク:地域名。フェイルーン大陸の下に広がる地下世界。ドワーフやドロウはじめ、マインド・フレイヤーやビホルダーなどが徘徊している初心者向きではない所。
★イルメイター:神の名。苦難や忍耐の神。”クライング・ゴッド”、”耐える者”、”壊れし神”等々がその称号。苦痛を分かたれることによって苦しむ者を救おうというのが教義で、だからイルメイター自身も傷だらけの病者として描かれる。病人や奴隷など不幸な者、また医療関係者などに厚く信仰されている。ただ”苦痛を分かたれる”のに熱心になり過ぎて、変な方向に目覚めてしまったり狂信者的傾向を帯びてしまう信者もたまにあり。
★ウォーターディープ:都市名。フェイルーン中最大規模を誇る大都市。”壮麗の都”はその別称。多くの名士や貴族の故郷で、ただの市民でもプライドが高い。
★エセリアル・プレーン:プレーン名。エーテル界。マテリアル・プレーンのすぐ外にあって広くそれと接している。宇宙みたいだが魔法などで出入・移動が可能。ここから他のプレーンに行くこともできる。消えたり現れたりするモンスターに縁が深く、幽霊などもここの住人。
★エルミンスター:人名。魔法の女神ミストラに選ばれてその神力を分かたれた存在(”選ばれし者”)で、伝説的な大魔法使いにして大賢人。現れる時は、だいたい温和な感じのおじいさん。善の秘密結社ハーパーズのお偉いさんでもある。
★オグマ:神の名。知識や発明を司る。バードの神でもあるらしい。
★織り:Weave . 昔、魔法の神ミストリルが紡ぎ出した魔力の源泉となるネットの如きもの。宇宙中に張り巡らされている。これに何か故障が起こると宇宙規模の大停電みたいになり、メイジのスペルは失敗したり暴発したりするし、魔力の作用で動いていたものは作動しなくなってしまう。

・カ行

★カリムポート:都市名。南の大国カリムシャンの首都で、ウォーターディープを凌ごうかという巨大都市だが、こちらはもっと雑然として賑やかでアラビア風。それだけに奴隷制度なども健在。
★ギスヤンキ:種族(orモンスター)名。ちょっと爬虫類めいた感じでほっそりしたヒューマノイド。アストラル・プレーンの住人だが、海賊行為を仕かけに他のプレーンにも出張する。かつてマインド・フレイヤーの奴隷だった歴史があり、だからマインド・フレイヤーを心の底から忌み嫌っている。マインド・フレイヤー同様サイコパワーを有し、かつ戦闘にも長けていて、主な得物はシルヴァーソード。なお、同族だけど仲の悪いギスゼライは戦士より格闘家(修道僧、モンク)寄りで、より精神力に重きを置いている。
★キャンビオン:悪魔とヒューマノイド(人間やティーフリング)の混血児。ティーフリングに似てるけど、ティーフリングは種族(先祖に悪魔がいるヒューマノイド)で、キャンビオンは個体(悪魔(だいたいデーモン)が直接ヒューマノイドに産ませた子)。デーモンとしてレッサー・タナーリと呼ばれる時も。人間には嫌われ、デーモンには見下される気の毒な存在だが、強力なパワーや魔力を持つので、刺客などに向いてるらしい。
★クオ・トア:種族(モンスター)名。悪属性の半魚人。精神的に不安定で、恐ろしく疑い深い種族らしい。神でもないものを勝手に拝んでるとか。アンダーダークに住んでいる。
★ケルベン・ブラックスタッフ:人名。本名はケルベン・エアランサン。杖がトレードマークなのでブラックスタッフと称する。エルミンスター同様、魔法の女神ミストラに選ばれし大魔道士にして、大都市ウォーターディープの統治メンバー(領主)のひとりでもあった。丈高く深沈とした容貌で有名。エルミンスターの友人のひとり。
★コーミア:国名。フェイルーン大陸中央の内海の西岸に位置する。東はセンビア国とデイルランズに境を接する。その昔はドラゴンやオークに侵略されたり、王の間で支配争いがあったり、何だかいかにも古い物語に出てきそうな王国。今は農産・手工業の国みたい。タマネギの生産量・消費量が多いらしい。

・サ行

★サーイ:国名。セイとも。フェイルーン大陸中央の大きな内海”落ちた星の海”の東、やや奥まった所にある国。精力的な魔法国家で、レッド・ウィザードなる魔法使い集団とそこからさらに選抜されたエリート&リッチ(アンデッド!)が国を統治している。奴隷制(アンデッド含む)が活発。北で領土を接するラシェメン国にちょっかいを出している。
★災厄の時:ゲーム内当時のおよそ10年前(1358DR、DRはD&Dでの”西暦”)に起こった出来事。最高神エイオーがある盗難事件がきっかけで他の神々の驕りと職務怠慢(信者を大切にしない)に立腹し、彼らを肉体を持った可死の存在(制限されてるが神力はアリ)に転ぜしめて地上に追放した(ヘルム神だけは天界に通じる道の張番として救済)期間のこと。この約一年の間、一介の人間に殺されたり(殺人神バールとか)、天界に強引に帰ろうとしてヘルムに倒されたり(魔法神ミストラ)、あるいは行方不明になったり(交易神ワーキーン)する神がたくさん出て地上は大騒ぎになった。また、肉身の存在となったことにより、神が信者の呪文に応えて出せるパワーも大いに制限されたし、魔法神ミストラの死によりメイジの呪文もきわめて不安定で危険なものになった。
★サハギン:モンスター名。半魚人。海や海中洞窟に住んでいて、時々海沿いの村や人を襲ったりする。信仰しているのは”鮫の父”と呼ばれ、鮫そのものの姿をしている貪欲・冷酷な邪神セコラ。
★ジェナーシー:種族名。ジン(精霊)を祖先のどこかに持つ人間。魔術を心得た者が多い。
★シジル:都市名。”扉の都”とよく呼ばれる。D&D界をいろんな投げ輪(異次元界)がささった投げ輪の棒に例えれば、棒の先っちょのようなもの。どこの異次元にも属さず、あらゆる異次元に通じるポータルを備えている(でも安定してない)。ティーフリングがよく住んでる。支配者はレディ・オブ・ペインなる神的存在。権力者はローワン・ダークウッド公爵(彼はザ・フェイテッドという”お金持ち優先党”みたいな派閥の長でもある)とか。シジル出身者は生まれに誇りを持っていて、他者には気位高くふるまいがちらしい。
★シャール:女神の名。シャーとも。夜や闇、喪失を司る。悪属性で、信者には絶対服従を要求し、その代償として力を授ける。ダークムーン教団は彼女をあがめていて、その教祖アローゴスは彼女のお気に入り。月と導きの女神セルーネイとは双子にして仇敵どうし。
★シリック:神の名。虚偽・策略・幻術・死等々たくさんのことを司る。”ザ・ダーク・サン(暗き太陽)”等がその称号。むろん悪神。もと人間の冒険家で、強力ながらケチな盗賊だったが、”災厄の時”に殺人神バールはじめ数名の神を手にかけ、その神威を奪って神に成り上がった(だから司るものが多いわけ)。狂気じみた所があり、陰険で、昔の因縁から死者の神ケレンヴォーや魔術の神ミストラ(やはりもと人間。彼らはかつてシリックの冒険仲間にして恋の三角関係にあった😅)と大変仲が悪い。
★シルヴァリーマーチス:国の名前。別名ルルアー。正確には都市国家の連合。フェイルーン大陸のずっと北方にあり、森あり谷あり、ドワーフの洞穴ありのいかにもなファンタジー的地方。住人にもエルフやドワーフが多い。首都的存在のシルヴァリームーンは、優美な学術都市として名高い(なお、BG1で主人公のキャラメイクをする時、人間を種族にすると、主人公の亡き母はここの出身とされることがあります)。
★スペルジャマー:船の種類名。船は船でもプレーンを航行する空飛ぶ次元船。ヘルム(神の名ではない)という一種の椅子に魔力・サイコパワーのあるものが座り、その力によって船を動かす。アストラル・プレーンはじめいろんなプレーン(マテリアル・プレーンも)を股にかけて航行することが可能。
★スヴァーフネブリン:種族名:ディープノームの別名の通り、ノームの一支族だけどドワーフのように地下に住んでいて、石工などをしている。
★セルーネイ:女神の名。月や星の女神、また導きを司る。”ムーンメイデン”、”シルヴァー・レディ”等が称号。夜と闇の女神シャール(シャー)とは双子だが、敵対している。シャールともども大変に古い神格で、他の、より小さな神格を生み出した。彼女を信仰しているサンソウル教団の一派は、よくダークムーン教団の破壊・殺戮の標的にされる。
★ゼンタリム:組織名。狂気的魔術師マンショーンが設立した傭兵団(あるいは私設軍?)。故郷のムーンシー国を乗っ取り、さらにはフェイルーン全土に支配を及ぼさんという野望に駆られて圧政の神ベインの信者・兵士・暗殺者などを集めて作られた。軍団で攻め落とした都市を直接あるいは傀儡を置いて支配する。ゼンティルキープ(元ムーンシー国の都市)はその代表的存在。隣国デイルランズの都市を乗っ取って傀儡政権を置いたこともあり、ハーパーズ(デイルランズの大魔術師エルミンスターはその有力メンバー)に仇敵視されている。
★センビア:国名。フェイルーン大陸のまんなかには大きな内海”落ちた星の海 Sea of Fallen Stars”があるが、その北西岸にある。活発な商業国で商人や傭兵が多い。北でデイルランズ国、東でコーミア国に接している。
★創造者の種族:前35000年くらいに惑星アビア・トーリルに存在し、のちのいろいろな種族の起源となったと言われる5種類の生物の族。人間もいちおう入ってるが、当時他の生物の種族が知的で文明まで築いていたのに対し、人間族は洞穴住まいの原人同様で情けないものだったらしい。

・タ行

★タイモーラ:女神の名。幸運をつかさどる。ちなみに不幸の女神はベシャバ。
★ダガーフォード:都市名。巨大都市ウォーターディープの南ほど近くにある小都市。すぐ目先にあって何かと優越感を前面に出してくるウォーターディープに反感を抱く住民が多い。
★タナーリ:モンスター名。デーモンの上位種族。タナーリの中にもさらに位があって、下っ端のレッサー・タナーリとかお偉いのトゥルー・タナーリとかいろいろ分かれる。
★タロス:神の名。嵐と破壊の神。”ストームロード”がその称号。悪属性だが由来はたいそう古く、神威もあり、昔はコザーと呼ばれていた。ここの僧侶は「タロスを拝まないと災いを下されるぞ」と言って民衆を脅かすらしい。中には酒好き、女好きのけしからぬ僧侶もいる。
★ダンブラス:国名。フェイルーン大陸の南岸、ハルーア国の東にある。ドロウとの抗争の歴史が長く、ゲーム中の時期では、クリンティなる人間とドロウのハーフが支配層だった。よって閉鎖的な国柄。
★チョーンティーア:女神の名。農耕神、生命と収穫を司る。たいそう由来の古い神で、そもそもは月神セルーネイと闇神シャールが惑星アビア・トーリルを創造した時に生じたとされる。できたばかりのトーリルにさらに生命あるものを宿したいというチョーンティーアの願いに対し、セルーネイは協力的、シャールは拒否的で、それがこの姉妹の抗争の由縁にもなった。
★ティーフリング:種族名。ヒューマノイド。祖先に悪魔の血が入っている種族。外見にその特徴が現れている場合が多い。でも性質・性格はさまざま。シジルによくいる。
★ティール:神の名。ティアとも。法と正義の神。
★デイルランズ:国?名。フェイルーン大陸中央、内海の北西にあり、北はムーンシー国、南はセンビア国に接する。◯◯デイルという多数の都市?村?の集合体。それぞれで自治しており、結束は緩い。一見のどかな農村・酪農・森主体みたいな地域だが、何気に存在感を有する場所もあり、大魔法使いエルミンスターやその麾下のハーパーズなどが多数(隠れて)いる。
★デュエルガー:種族名。ドワーフのドロウ版みたいなもの。アンダーダークに住む灰色の肌にして禿頭の悪のドワーフ。地下社会で犯罪を犯すと地上に追放されるらしい。
★テンパス:神の名。戦闘の神。”フォーハンマー”、”ロード・オブ・バトル”などがその称号。いわば武士道を重んじる神で、善悪にかかわらず、戦場で見事なふるまいを見せる者に恵みをもたらす。戦略の女神レッド・ナイトを娘のように可愛がっている。
★ドゥームガード:党派名。シジルに複数ある(他にはローワン公爵が党首である”ザ・フェイテッド”など)党のひとつ。万物は破壊と滅亡に向かって進んでおり、それは当然かつ好ましいことで、全てを帰滅せしめるその力こそ偉大で讃えるべき、みたいな哲学を有する。でも積極的な破壊志向というより、むしろ老荘思想に近いかも。メンバーは当然、将来を憂いたり理想に縛られたりすることはしない。
★トーム:神の名。自己犠牲・奉仕などを司る。正義と善に我が身をささげる、という意味合いでパラディンからの信仰が厚い。トーム自身もさらなる大神ティールに仕えるパラディン的地位にある。
★ドライダー:モンスター名。ケンタウルスのクモ版。胸部から上がドロウで下が大蜘蛛。ドロウを支配する悪の女神ロルスの期待に応え得なかったドロウが変ぜしめられたもの。ドロウ社会からの脱走者の追跡によく使われる。
★ドロウ:種族名。ダークエルフとも。黒い肌に銀髪をした地下(アンダーダーク)住まいの悪のエルフ。いにしえは地上の熱帯地方?に住んでいたエルフの一支族だったが、性質がねじけていて恐ろしく好戦的だったので、同族のエルフと戦争を起こし、敗れて地下に追い落とされ、そこに住み着くようになったもの。なので大変に地上のエルフを憎んでいて、折あらば地上に忍び出て報復に及んでいる。そんなドロウだが、その社会は徹底した女尊男卑、門地門閥主義で、権力奪取の策謀や暗殺が横行しているので、息苦しさに耐えられず地上に脱出する若いドロウもいる。

・ナ行
★ナバッス:モンスター名。タナーリに属するデーモン。デーモンの中でも特にマテリアル・プレーンに出て来て恐怖を撒き散らす務めがあるらしい。呪文で召喚もできるが、特にワイルド・マジックが暴発(サージ)すると出現する時がある。
★ネザリル:古代の国名。D&D紀元(DR)前4,000年近く前にできたという途方もない古代国。驚くべき魔法帝国で、最盛期には魔力による浮遊都市を多数空に浮かべ、国民の上流層はそこに住んでいたという。帝国は最終的に神の作ったところの根源的魔法機構にちょっかいを出して滅んだ(これも紀元前のこと)が、その時異次元に逃れた浮遊都市のひとつはこのゲーム当時の数年後に復活し、他のフェイルーンの国々に大変な迷惑をかけることに。

・ハ行

★ハーパーズ:組織名。自然と文明のバランスを保ち、罪なき弱者を悪から守ろうという善の組織。いちおう秘密結社だが存在は有名。エルミンスターやケルベン・ブラックスタッフは最も偉いメンバー(マスター・ハーパーズ)のひとり。
★バール:神の名。殺人(人を殺す行為一般のこと)を司る。”ロード・オブ・マーダー”等がその称号。もちろん悪属性。もと人間で、先代の死神ジャーガルからその力を他の2人の仲間とともに分かたれ神となった。”災厄の時期”に他の神々同様に肉体を持った可死の存在となったが、その時ボアレスキール橋という場所で人間の冒険家シリックに殺される。が、その運命を前から見越していたため、それ以前にたくさん子供を作り、いずれそのエネルギーを集めて復活せんことを期していた。
★ハルーア:国名。フェイルーン大陸の最南岸にある。国民の3割が魔法使いというたいそうな魔法国家。古代魔法帝国ネザリルの、先見の明あるメイジがネザリルの没落を看破して作ったもの。侵略的でなく落ち着いた豊かな国。少し離れた東隣がダンブラス国。
★ビホルダー:モンスター名。胴体に一つ目、脇からも目のついた触手をいっぱい生やしている浮遊生物。その目で睨みつけて強大な魔力・超能力を発揮する。エルダー・オーブはその上位版で大変に危険。悪属性だが、なかにはスペクテイター(見張番ビホルダー)のような話のわかるやつもいる。
★フォーゴトン・レルム:世界観?名。フェイルーン大陸や、それがある惑星トーリルや、またそれがある次元界マテリアル・プレーンや…等々ひっくるめたD&D(例えばバルダーズゲート)のゲームの「舞台」の名称。
★プライム・マテリアル・プレーン:異次元名。単にマテリアル・プレーンとも。惑星アビア・トーリルとその上なるフェイルーン大陸が存在する、つまり最もふつうに冒険の中心となる次元界、まあ「この世」といった感じ。ここやここの住民は、他の異次元界の住人からは単に”プライム”と呼ばれることが多い。
★プレーン:異次元界。◯◯プレーンという名でよく見られる。*このページの上参照*。別のプレーンに移動するにはポータルやアイテムなどが基本必要だが、強力な魔法やサイコパワーでも可能。プレーンによって環境や住民/モンスターの種類がだいたい決まっている。
★プレーン・タッチト:Plane-Touched 。「異次元の影響を受けた」存在。祖先に異次元の住人(天使や悪魔やジンなど)が含まれたヒューマノイド種族のこと。アーシマー(天使)、ティーフリング(悪魔)、ジェナーシー(ジン)とか。
★ベイアヴァン・ワイルドワンダラー:ノームの神。”フォレスト・ノーム”、”マスクト・リーフ”がその別称。森や自然や旅を司る。ジャイアント・ラクーン(アライグマ)のティクティッカ・ファストポーズがその親友。なお、ノームの神には他に幻術を司るベイラヴァー・クロークシャドウや詐術の神ガール・グリッターゴールドなどがいる*注*幻術だ詐術だというといかがわしく聞こえるけれど、つまり非力で弱小なノームの生きるための武器としてのお恵みなので、そう悪質なものではない。
★ベイラー:モンスター名。デーモンのなかの上位族タナーリのなかの高位のもの。当然に凶悪。
★ヘルム:神の名。守護・警護・監視などを司る。”グレート・ガード””ビジラント・ワン(油断なき者)”等々が称号。警備員や守衛はじめ、一般民衆にも大変ポピュラー。”災厄の時”には最高神により天界への戻り道の番兵に立ち、強引に通ろうとする(もと)神を手にかけるなど法の違反者には冷厳な一面を有する。
★ヴォロ:人名。冒険家にして歴史家・作家だが、筆がともすると滑りがち。愛嬌とユーモアたっぷりで、よく酒場でノンビリしている。大魔道士エルミンスターの友人のひとり。

・マ行

★マインド・フレイヤー:モンスター名。別名イリシッド。通常の整然と並んだ異次元界の階層を遠く離れたファー・レルムなる世界の住人だが、恐るべきサイコパワーを武器にいろいろな異次元界に出入りし、そこの住人らを脅かしている。一見ヒューマノイドだけれど口の部分が多数の触手で、それで相手の脳(知性)を啜って餌食にする。目が光に弱いので、他の世界にアジトを作る時はたいがい地下や洞窟の中。ギスヤンキ(とギスゼライ)はもと彼らに奴隷にされていた。
★マスク:神の名。盗賊の守り神、影と窃盗を司る。”ロード・オブ・シャドウ”はその別称。”災厄の時”にある剣に宿り、冒険者シリックがバール神を殺害する手立てとなった。
★マトロン・マザー:ドロウ社会での位階名。ドロウ社会では各都市の権力家の長老的女性らが合議で政治をとっているが、彼女らをマトロン、あるいはマトロン・マザーと称する。ドロウ社会での絶対権力者。だから彼女らの娘や身内はもちろん、その召使いまでが大きな顔して威張っている(ただしドロウは女権社会なので、悲しいかな男性は威張れない…)。
★ミストラ:女神の名。魔法を司る。たびたび殺害されていて、そのたびに転生している。初代(当時はミストリルという名、そもそもはセルーネイとシャールの争いがもとで生じたもの)は太古の昔、ネザリル帝国の邪な魔術師から”織り”を守るため身を犠牲にした。二代目は”災厄の時”に強引に天界に戻ろうとしてヘルム神に殺された。三代目は、その二代目が人間の冒険者でありメイジであったミッドナイト(人間時代のシリックの元カノ😅)に宿ったもの。

・ヤ行

・ラ行

★ラサンダー:神の名。夜明けの神、再生や若さを司る。当然、民衆に非常にポピュラー。”モーニングロード”などがその称号。
★ラシェメン:国名。フェイルーン大陸の北東にあり、南はサーイ国と境を接する。侵略欲旺盛なサーイからよく攻撃されるが、”ウィッチララン”なる魔女集団と逞しいバーサーカー軍団が撃退している。この国の男子は成年を迎えるとデジェマなる通過儀礼により、他国に旅して見聞を広めなければならない。
★流血戦争:デヴィル(ローフル・イーヴィル)とデーモン(カオティック・イーヴィル)の間で宿命的に延々と行われている闘争。よく第三者が巻き添えにされる😅ちなみにタナーリはデーモン、バーテズはデヴィル。
★ルイレン:国名。フェイルーン大陸の南岸の東、ダンブラス国の東隣の国。住民のほとんどがハーフリング(小人族)。旅人は宿のベッドのサイズなどで困ることがあるらしい。お酒が名産品のひとつ。
★レッド・ウィザード:組織名。サーイ国の統治層だが、魔法の研究に精魂打ち込む一派はフェイルーン中に散らばって熱心に呪文や神秘の術を追い求める。熱心すぎて研究対象を殺すのを何とも思っておらず、ワイルドメイジはしばしば彼らに捕まって解剖されたりする。
★ロルス:女神の名。ドロウの信仰厚い邪悪な女神で、巨大な蜘蛛の体を有する。”スパイダー・クイーン”等がその称号。苛酷で血を好む性質で、デーモンウェブ・ピッツなる地獄に住まいする。太古の昔、ドロウが地下に落ちる前にはエルフの神のひとりで、エルフの最高神の連れ合いだったが、彼を裏切ったことにより呪われて蜘蛛の体にされたとか。
★ローワン・ダークウッド公爵:人間名。貴族。人間だけど、悪魔とギャンブル勝負をしたり地獄に連れ去られたり復活したりと波乱万丈の人生を送ってる。今はシジルの大有力者。ザ・フェイテッドという党の党首でもあり、他のプレーンにまで顔が利くらしい。

・ワ行

★ワーキーン:女神の名。交易・繁盛を司る。”災厄の時”にヘルムを避けてコッソリ天界に戻る策をめぐらし、策士策に溺れる結果になって、援助を依頼した相手(悪魔)に裏切られ、地獄に幽閉されてしまった。彼女が地上に不在の間、その神威を預かってた女神リイラが代役をつとめた。BG2当時はまだ不在の時期だったけど、この1,2年後に復帰を果たした。

いいなと思ったら応援しよう!