BG2、SoA、デイルソンと主人公の対話①、淡々たる召使いデイルソン
<デアルニス城にて。ナリアからの依頼による、デアルニス城を侵略したトロルを退治するクエスト。彼女の指図に従って城の隠しドアから中に潜入した主人公らは、会うようにと言われていた城の召使いデイルソンを発見する>
デイルソン
「あ?あんたらは誰だい?裏口を通ってきたのか、え?きっとそうだろうな。表口にゃトロルとヘビがいっぱいいるし。で、ここで何をやってるんだ?」
主人公
「心配しないで。助けにきたのよ」
デイルソン
「あんたが?俺を助けに?俺なんかつまらんもんだぜ。トロルでさえそう思って、俺を生かしてケモノの世話をさせてるくらいだ。俺なんかものの数じゃないからな。ナリアさまがあんたを寄越したのか?」
主人公
「彼女はこれ以上誰にも死んでほしくないと言ってる。そうするために私たちを雇ったの」
デイルソン
「あの方に頼まれてここに来たんなら、少なくともあんたは善意の持ち主だろうな。でもここでできることがあるかどうか疑問だぜ。ナリアさまは貴族にしちゃ情け深いお方だが、それでも間違いなしに貴族だよ」
「気を悪くさせるつもりじゃないが、あんた本気で人助けに来たのかい、それとも人助けほど立派なことはないとただ言いに来たのかい?ナリアさまはするより言うほうが主の時があるからな」
主人公
「それ、どういう意味?彼女はこんなことになってあなたたちがどんな目に会ってるかほんとに心配してる様子よ」
デイルソン
「あの方は慈悲深くあろうとしてる…し過ぎてるくらいさ。自分には俺たち”平民”を助ける義務があると思ってるんだ。ときどきここを忍び出て、俺たちの行く酒場だの何だのをこそこそうろついて、それで俺たちを”理解してる”つもりなんだ」
「助けになってくださる時はあっても、それでも俺たちゃ召使いのまんまだし、あの方はやっぱりご貴族さ。お慈悲を振り回していい気分になってるだけ。でもまあ、努力はしてくれてるわけだな」
主人公
「で、あなたは同僚がどれくらい生き残ってると思った?」
デイルソン
「わからん。何人か逃げようとしたのを見たが、途中で殺されちまった。たぶん何人かはあちこちに隠れてるんじゃないか。デアルニス卿はご存命だ―少なくとも、今朝までは」
「あの方はお持ちのフレイルの部品を回収しようとしてた。バラバラにして保存してあったんだ。なぜそんなにしてたのかはおっしゃらなかったが。俺みたいなもんが聞くことじゃないし」
「たぶん地階に連れてかれたんじゃないかな。デアルニス卿は地階の口は塞いでたんだが、トロルのやつらなら嗅ぎ出したろう。なんで一気に俺たちを皆殺しにしなかったもんだか、わからん」