BG2, SoA, シーフギルドのボス、リーナル・ブラッドスカルプとの対話1、野心家の部下
<シーフギルドのボスのひとり、リーナル・ブラッドスカルプは、いかにもマフィアのボスらしい悠々迫らぬ口調で主人公に語り出す>
リーナル
「あんたはわしの期待してたタイプとはちょっと違うと言ってもご勘弁願うよ。ずっと聞かされてた話からして、わしはもっとこう…華々しいやつを期待してたんだ」
主人公
「具体的に私についてどんなことを聞かされてたんです?」
リーナル
「ああ、あんたのたくさんの手柄話をさ。ここアスカトラでやったこととか、ここより北方*でやったこととか」
「ご理解いただきたいが、わしの持っとるような組織は、自然、他の何より情報収集に力を入れててね。うっかりしてるやつはすぐ餌食にされる、そういう世界だからな」
主人公
「なるほどね。それで、いったい私に何をしてほしいと?」
リーナル
「ズバリ来るじゃないか、え?新鮮だね。モジモジためらってばかりの部下どもにはうんざりさせられてたんだよ。こういう率直さが古い空気を一新してくれるはずとわしはわかってたんだ」
「簡単に言うと、ゲイラン*があんたを推薦した、そしてわしは彼の言うことを信じる。わしは特殊な任務をしてもらえる雇い人が必要なんだ、そしてあんたはまさにそれに適役だ」
主人公
「なぜ私にさせるんです?あなたの部下のひとりにやらせれば?」
リーナル
「お尋ねはごもっとも。わしの抱えている刺客や盗賊はどれも有能そのものだ。普段なら、自分のギルドを差し置いて他所を探そうなどわしは決して考えない」
「だがこの件に関しては、わしの使える人員は限られていてね。シャドウ・シーフ以外の、誰か能力のある者がほしい…我々にほとんど知られていない誰かが」
「誰か、あんたのような人物だ、まさしく」
主人公
「どうして?いったい何なのです、ハッキリ言って、私にさせたいことというのは?」
リーナル
「よし、説明だ。何から言ったものかな?この地区の南にうちのギルドの建物のひとつがある。そこを仕切ってるのがなかなかの野心家でね、メイヴァルという名だ。腕のいい盗賊だが、わしはずっと虫が好かなかった。その理由が最近わかった」
「やつは増長して身の丈を越えようとしていると、わしは睨んでいる。どうもわしの地位を奪おうと企んでいるらしい。が、そうとハッキリ断言できる実際の証拠がない」
*ソードコーストのこと。BG1の舞台であり、主人公の故郷キャンドルキープやその名もバルダーズゲートなどの都市を有する一帯の地域。バルダーズゲートでは実際シャドウ・シーフの隠密の出会いなどもある。
*初めてスラム地区に入った時に主人公に声をかけてきて、隠れ家に案内したシーフの名前。Coo!が口癖のあの人。