BG2, SoA, ケルドーンとニーラの会話
<ケルドーンはベテランの騎士の鏡のような騎士、ふたりの娘の父親でもある。ニーラはお茶目なワイルドメイジの女の子。不安定だが強力なワイルドマジックを天与の能力として使えるメイジは存在が珍しく、悪のメイジ(レッドウィザード)の研究対象として狩られているので、ニーラは仲間を守るため避難所を森の中に作っている>
ケルドーン
「私が<主人公>と旅を共にしているのは、それが私の義務だと感じるからだが、ニーラ。私のトームへの信仰が、私を彼女の旅の仲間にさせたと言ってもいい。だが君はなぜ彼女についているんだね?もし君の目的が君のワイルドメイジの仲間たちを守ることならば、これが本当に君の進むべき道だと思うかね?」
ニーラ
「そんなに物々しく言わないでよ、ケルドーン!あたしは何とかその日その日を凌ぐのに、そして自分を見失わないでいるのに精一杯。そのうえ自分の進む先まで心配しろって言うの?それに、どっちにしたって変わりないでしょ?あたしの”道”っていうのはあたしが今歩いてるとこじゃないの?」
ケルドーン
「ことばの意味としては、その通りだがね。だが、多くの者にとって道にはふたつある。ひとつは自分が今歩いている場所。そしてもうひとつは、自分が歩くべき場所だ」
ニーラ
「あなたはあたしが他所に行くべきだと思ってるのね。わかったわ。あたしの魔法が迷惑なんでしょ*」
ケルドーン
「いや、そんなことじゃない。私には魔法はわからないし、君のことはもっとわからないが、それでも君が行ってしまったら私は深刻に悩んでしまうよ」
ニーラ
「やあーーん、ケルドーン!それ、嬉しい!ホントにホント、嬉しい!あたしのことがちっともわからないってとこが、特に」
ケルドーン
「ハハ!まさにその通りだからな。君のそういう喋り方を聞いていると、私の年上のほうの娘を思い出すよ。君がいなくなったら、その生意気なお喋りが聞けなくなって寂しくなるだろうな」
ニーラ
「なくなったら寂しいのはあたしじゃなくてあたしのお喋り?サイテーー」
*ニーラはワイルドマジックの使い手。ワイルドマジックは時々暴発して、自分や仲間を動物に変えたり、悪魔を召喚してしまったりすることがある。