【金融マーケット勉強 #3】日本の株価指数を簡単にまとめてみる
普段、銀行で働いていると多くの専門知識や用語に出会うのですが、私は毎度Googleでさっと検索だけして、あとはなんとなく流してしまいます(笑)
平日はなかなか余裕がありませんが、本日は休日ということで、なんとなく流していた用語についてゆっくりまとめてみたいと思います。
今回のテーマは、「日経平均」と「TOPIX」です。
日経平均株価
概要
日経平均株価とは、「東京証券取引所プライム市場に上場する約1800銘柄のうち、取引が活発な225銘柄を選出し算出した株価指数」です
・銘柄は業種のバランスなども考慮しながら、定期的に見直される
・算出開始は、1950年9月7日〜
・構成銘柄の入れ替えは、年1回定期的に実施される(10月初め)
過去の推移
1989年のバブル崩壊、2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックなど...大きく下落している局面がいくつかあります。普段仕事では、「長期的には右肩上がりのトレンドです!」と言っていますが、しっかり見てみるとそうでもないですね(笑)
ただ、リーマンショック以降は順調に推移しているようです。
算出方法
超簡単にいうと「225銘柄の株価の合計を225で割る」です
(正確には、M&Aなどの関係で225で割っているわけではないようですが...)
簡単な具体例を見てみましょう
正確には株価は、「株価 × 株価換算係数」で算出されます
また、株価採用係数は次のように算出されます
問題点
・株価が大きい銘柄の変動に大きく左右され、東京証券取引所全体の動きを反映していない(みなし額面方式)
→ファーストリテイリング = 構成率9.67%
→東京エレクトロン = 構成率5.57%
→ソフトバンクG = 構成率4.42%
(2022年11月25日時点)
株価の大きい銘柄の変動に大きく左右されてしまうため、海外の投資家からは「ユニクロ指数」などど言われたりしているようです。
主要銘柄
主要銘柄は以下のサイトを見ると分かりやすいです。
・日経平均寄与度ヒートマップ
・日経平均採用銘柄の株価一覧
東証株価指数(TOPIX)
意味
東証株価指数(TOPIX)とは、「東京証券取引所プライム市場に上場する約1800銘柄すべての合計時価総額をもとに算出した株価指数」です
・日経平均に比べ、圧倒的に構成銘柄が多い
・年金基金や投資信託など運用のベンチマークとして採用されている
・算出開始は、1969年7月1日〜
過去の推移
日経平均と同様に、1989年のバブル崩壊、2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックなどの局面で大きく下落しています。
1991年以降の日経平均とTOPIXの変動率を比べてみると、やはり日経平均のほうが変動率が大きいのが分かります。
算出方法
超簡単にいうと「1968年〜現在までの、合計時価総額の上昇率」です
計算式で表すと次のようになります。
また、算出時の時価総額の合計は次のように求めます。
浮動株とは、「市場で売買されやすい株式」のことです。市場で売買されない株式も含めると、市場動向の実態を掴みづらいことから、浮動株数のみを用いて計算します。
浮動株の定義を簡単に説明すると「大株主上位10位が保有する株式」です。(本当は他にも定義があるのですが...より詳しく知りたい方はこちらを参照ください)
最後に具体例を見てみます。
日経平均との違い
・株価が大きい銘柄の変動に大きく左右されにくく、日経平均に比べ、東証全体の動きを反映している
・株価ではなく、時価総額の大きい企業のほうが指数に与える影響が大きい
→トヨタ自動車 = 構成率3.65%
→キーエンス = 構成率1.85%
→ソニーG = 構成率2.48%
おわりに
というわけで日本を代表する株価指数である日経平均とTOIPXについて簡単にまとめてみました。日経平均にはなかなかの問題点がありましたね!初めて知りました(笑)
そのうち、アメリカや中国、ユーロ圏の株価指数も整理して、noteで発信していこうと思っているので、よかったらまた見てみてください。