【11月10日】マーケットレポート 『米中間選挙、下院共和優勢・上院接戦』
本日の市場
●株式市場&債券市場
【外国市場】
・米中間選挙の上院で民主党が善戦していることをうけ、株安方向へ
・米10月CPI発表前に持ち高調整の売りも誘っている
・仮想通貨の連日の大幅安をうけ、投資家のリスク回避姿勢が強まったことも株売りにつながった
・7~9月期決算で売上高と1株利益が市場予想を下回ったことをうけ、映画・娯楽大手のウォルト・ディズニーが▲13%安と大幅下落したことがダウ平均の重荷となった
【東京市場】
・朝方には前日の米株高を好感して買いがはいったが、約2ヶ月ぶりの高値をつけていたこともあり、利益確定売りが出やすかった
・後場は、時間外の米株先相場の下落などをうけ、下げ幅を拡大した
・新型コロナ感染拡大や行動規制を受けた中国株安などから、軟調地合いとなった。
【アジア市場】
・前日の米株高をうけ、台湾のハイテク株に買いが入り、指数を押し上げた
・中国で発表された10月物価統計の結果が悪く、中国景気の減速懸念を誘い、香港や中国本土株は売られた
●為替相場
・米CPIを控え、市場予想を上回ったリスクを懸念した円売りドル買いが優勢
本日のトピック
①米中間選挙、下院共和優勢・上院接戦
米中間選挙は全米の各州で開票が続いた。下院は4年ぶりに共和党が過半数を奪還する勢いを維持。上院は接戦が続く。
・民主党は、中絶権利擁護や銃規制、気候変動対策などで女性や若年層を取り込む。一方で、法人税引き上げなど株安要因となる政策も掲げる
・共和党はインフレ対策などで高齢者層を取り込む。
②化学・繊維、6社下方修正
化学・繊維大手の業績悪化が相次ぎ、6社が23年3月期の純利益予想を下方修正した
・各社の業績が悪化する原因は3つある
①中国・欧州での化成品需要の減少
→中国ではゼロコロナ政策が、欧州ではウクライナ情勢が家電メーカーなどの工場の稼働率や採算が悪化させている
②新型コロナウイルス禍で伸びた巣ごもり需要の一服
→回路材料、フィルム、ディスプレー材料が低迷する
③原材料価格の高騰
→顧客との価格交渉を続けるが、十分に価格転嫁しきれていない企業が多い
③DeNA、一時▲5%安
・9日の東京株式市場でDeNAの株価が急落した
・前日に発表した22年4~9月期の連結純利益が前年同月比▲51%減となり、業績悪化を懸念した売りがでた
・ゲーム事業の不調やライブストリーミング事業が営業赤字に転落していることなどが原因
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