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【9月8日】マーケットレポート 『円安、対ドルで一時144円台に』

本日の市場

株式市場(9/7の終値)

ダウ:31581.28(+435.98)
ナスダック:11791.90(+246.99)
S&P:3979.87(+71.68)

…債券市場では米10年債利回りが低下、NY原油先物価格が5%を超えて下落するなど、インフレに対する懸念がやや後退したことで3指数揃って反発した。
日経平均:27430.3(▲196.21)
…6日に公表された8月ISM非製造業景況感指数が市場予想を上回り、FRBによる金融引き締め長期化懸念から、東京市場でも高PFRのグロース株や景気敏感株など幅広い銘柄に売りがでた。

為替相場(9/8 5:46時点)

1ドル = 143.76 - 77(円安↑)
…円相場は6日続落。金融緩和を続ける日銀と積極的な金融引き締めを続ける欧米の主要な中央銀行との金融政策の違い意識され、円売り・ドル買いが進んだ。

本日のトピック

円安、対ドルで一時144円台に

7日の外国為替市場では、一時1ドル=144円台と1998年8月以来およそ24年ぶりの円安・ドル高水準を更新した。米国で金利上昇が進む一方で日銀が大規模な金融緩和を続けているため日米金利差が拡大、円売り・ドル買いにつながった。
円買い介入に関しては、(実際に判断する)鈴木財務大臣からの具体的な発言もなく、アメリカの許可も取りにくい(円買いによって、ドル安方向に進むため、インフレを促進させてしまう)状況にあるから現実的ではないと考えられる。

世界の実質金利2年半ぶりプラスに、リスク資産に強い逆風

実質金利(名目金利 − 予想インフレ率)が2年半ぶりにプラス圏に浮上している。主要国中銀による政策金利の引き上げや景気後退懸念による原油の伸び悩みが背景にある。
実質金利は投資に大きな影響を与える。実質金利がマイナスの状態では国債など安全資産で運用した場合の利回りよりも、物価上昇による価値の目減りが大きい。実質的に損となるため、リスク資産への投資を促す効果がある。逆に、実質金利がプラスの状態ではリスク資産には逆風となる。
「今後、実質金利はさらに上昇し、リスク資産の下落はこれからも続く。」とあるヘッジファンド関係者は言う。

株価低迷するなか、積み立て型投信は拡大堅調

世界的な金利上昇で株価が低迷する中、低コストの積み立て型投信への資金流入は堅調だ。2022年1~8月の順資金流入額は2兆159億円で前年比44%増、2021年12月は、つみたてNISAが始まって以降過去最高となる3142億円を記録した。
マーケットの地合いが弱いなかでも長期的な資産運用への需要は根強い。

豪成長率増加するも、インフレ加速で先行き不安

オーストラリアの4~6月期のGDP(実質国内総生産)は、前期比0.9%増加するも先行き不安材料が多い。
①中国経済の減速により、今後より輸出が減少する恐れがある(豪州の輸出の3割は中国を占め、その中でも最大の輸出品である鉄鉱石への影響が大きい)。
②CPI(消費者物価指数)は4~6月期に前年同期比6.1%伸び、年末にかけては7.75%に上昇すると予測されている。
③5会合連続での利上げが決まり、政策金利は2.35%。住宅ローン金利が上がり消費をさらに冷え込ませるおそれがある。

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