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【小説】総括のコンジェルトン

第一部 帝国の分裂

第六章 勇者の弟

ワタシ、冷山ぴえやまヒトミ。都内の私立中学に通う中学3年生だ。

受験や思春期…そんな悩みごとの多い年頃であるワタシにとって今一番の楽しみは…

「ユア、おはよー!オラッ」
ヒトミはユアを後ろから突き飛ばした。

ワタシの今一番の楽しみ、それは同級生の面田つらたユアをボコすことだ。

「チンタラ歩いてんじゃねーよブス。とっとと立てよオラ。まるでワタシがいじめてるみたいじゃねーかケケケ」


――放課後

教室の中にはワタシとその友人であるメイとスイ。そしてユアがいた。

「おいユア。てめー今月のPの売上、ノルマの半分もこなせてねーじゃねーか」

「立ちんぼでもなんでもやりますって誓約書も書いたよなオイ?」

ユアは微かに震えながら俯いていた。ワタシはすかさずまくし立てた。

「何だその目は?おいユア、お前んとこのパパ、中央省庁に納品してる会社の重役だってなあ?そんでお前の兄ちゃんもそのコネで同じ会社に就職したって話じゃねえか」

ユアは黙って話を聞いている。

「おいユア、おめえ世の中舐めてんじゃねえぞ。ウチのおじいちゃんはな、警視庁キャリアOBで今国家公安委員長やってんだよ。おめえのパパくらいな、大山田工機みてえに適当な罪でっち上げてパクることだってできんだぞ?ワタシがなんか言えば、おじいちゃん黙ってねえからな?溺愛してるし」

ユアは黙り続けている。今度はメイが口を開いた。
「なあユア?おめえ親の財布からカネ盗ってくるって約束したよな?そんでおめえウチラとの約束破ったんべや?そんだから仕方ねえ、Pで許してやるって話になったんだよな?まーた約束破んのか?」

「カネ盗ってくる度胸もねえ、オッサンのチンポしゃぶることすらできねえ、じゃあてめえ何なら出来んだよ、コラ!」
スイはユアの尻を蹴飛ばし、ユアは机に突っ込んで倒れた。

「まあいいわ、あと納期まで1週間あるし。これでてめー期日に間に合わなかったらレンにお前のこと犯させっから」
レン、ワタシと成績トップを争うライバルであり、彼ピでもある。

「そんでその後はアオトとハメ撮り配信もさせっからな。ノルマ達成まで配信で稼げや」
アオト、クラスのチー牛。どうでもいい奴。

「ていうかレン、イケメンだからこいつガチ濡れすんじゃね?」

「ギャハハ、ヒトミ、お前寝取られっかもよ?」

「ハア?ありえねーし。もしそうなったらこいつ殺すし。あっ、そろそろ塾の時間じゃね?メイ、スイ、行こうよ」

「おい、ユア、くれぐれも納期忘れんじゃねーよ。ウチらガチだからな?」

さあ、ユアさん、納期までにノルマ達成できるでしょうか?


――1週間後、ユアは当然のようにノルマを達成しなかった。

それにしてもユアのやつ、学校休むと思ってたらノコノコ登校してきやがった。こりゃレイプアンドハメ撮りの刑しかない。

ワタシたち3人は放課後の教室にユアを呼び出した。

「おい、てめー、ノルマはどうした?」

「不登校まっしぐらかと思ったら、よくノコノコ登校してこれたじゃねーか、オイ」

「ユア、おめえ服脱げ。制服脱げや。下着になれ」
ユイは顔を真赤にして震えている。

「罰則のことはさんざん説明したし誓約書も書いたよな?時間もねえんだ、グズグズすんなオラ」

ユアは涙を流しながら制服を脱いでいった。

「ケケケ、ブスのわりには派手な下着着てんじゃねーか」

「ねえメイ。ガムテープある?」

「棚にあるよ。何すんの?」
メイはテープをぽいと放り投げ、ワタシはそれをキャッチした。

「こうすんのよ!」
ワタシはテープでユアの目と口を塞ぎ、両手首をグルグル巻きにした。

「このクソブスが間違ってもレンの顔見て惚れねえようにな!」

「キャハッ、やるねえヒトミ」

「ねえヒトミ、ユアのこと掃除用具入れにしまっといてよ。ワタシとスイでレンのこと呼んでくるから」

「OK、わかった。オラッ入れコラ!」
ワタシはユアを縦に長い掃除用具入れに押し込んだ。メイとスイは、キャッキャとはしゃぎながらレンを呼びに行った。

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