見出し画像

ボーロ

たまごボーロみたいな色だからボーロと名付けられたそうだ。

初めて会った時ボーロは3歳ぐらいだったはず。
室内で、ホームセンターで買える中で一番デカそうなケージ越しに出会った。

「画像」では観たことあったけど対峙すると想像の1.5倍ぐらいデカいと思った。
これはボーロに会う人ほぼ全員が言う反応。
「思ってたよりデカい」って。

ラブラドールレトリバーのサイズ感
25kg

ボーロは虹別って町の自然豊かな農家に産まれた子。
6人兄弟で唯一、巨大化した奇跡の子。

会ったばかりの頃はまだヒトへの甘え方も知らない様子だった。

最初に教えたのはヒトに甘えていいんだよ◎ってとこから。
や、たぶんそれまで一緒に暮らしてきたひとたちには甘えてたんだろうけど、
それ以外のひとへの甘え下手という感じ。かな。

なんせ不器用な子なんだ、、ボーロは。


ここまでの話でお気づきと思うがボーロは子犬の頃から飼ってたわけではない。

元嫁さんが自分より前の旦那さんと一緒にいた頃に子供たちと動物を飼いたいという話になって、
その前の旦那さんが「犬ならいい」となり、
たまたま知人の農家さんのところで里親を探してる子犬たちがいるとのことで、その前の旦那さんが「この犬にする」と選んでやってきた子。

優しいんだけど神経過敏で不器用なボーロはそれからずっと外で飼われてた。

動物見る度に吠え続けたり近所迷惑になるようなことも多く、屋外では落ち着きがなくなってしまう性格なので見ている限り外飼いには向いてない犬なのだが、その前の旦那さんは「犬は外で飼うもの」というマイルールがあったようで、当人(犬)的にはツラいシーズンだったろうなって思う。

興奮すると歯止めが効かなくなってしまうので、前の旦那さんからはチェーンで殴られたりしていた話も聞いていた。

初めて会った頃は散歩も満足に連れてってもらえていない様子だった。

なんせデカくてチカラが強くって、外に出てると興奮し続けグイグイ引っ張り続けちゃうので子供や普通の女性が連れて歩けるような子ではない。

いまだに散歩は毎日綱引きしてるようなもん。
たぶん綱引きメンバーにオレ加えると役に立つと思うのでオファーお待ちしてます。笑


もとの飼い主からそんな扱いを受けていた話も知ってしまったので放ってはおけず自分が釧路に来てからはオレが面倒をみることになった。

それからずっとほぼ毎日ボーロと過ごし、徐々に甘え方を覚えた。
最初の頃に首元をマッサージしてやると気持ち良さそうにしていたので続けた。

なので今でも甘える時はまず背中を向けてくる。

いろいろ変わってるんだけど、普通イヌがやる「人を舐める」ってのをボーロはやらない。
なぜかはわからない。
元嫁が舐められるのを嫌がっていたからかもしれない。

あと、お互いのスキンシップと努力により「お手」「おかわり」「伏せ」なども覚えてくれたがチカラ加減だけ習ってないため一般成人男性の「ジャブ」ぐらいの威力がある。子供が怪我するレベル。

あと、謎に美食家。
気に入らないエサは食べないし、与えた分全部食べてしまうこともなく食べたい時に食べたい量だけ食べるマイペース。

あと、たまに脱走する癖もあるので内鍵は必須。

あと、さっき話した散歩のグイグイをなくすために月5万円かけて帯広の敏腕トレーナーさんのもとで教育してもらったことがあったんだけど、持ち前のしつこさで夜な夜な吠え続け一緒に暮らす他のワンコたちも煽り敏腕トレーナーさんが不眠で体調を崩し「お願いだから連れて帰ってください」と中退になった経歴もある。

オレも高校中退者だ。シンパシー。

鼻筋の白いラインがチャームポイント

一歩外に出れば興奮収まらず四つ足の動物全てに全力で吠え散らかし(本人[犬]は友だちになりたいだけ)、アイドリングストップしてる車が再始動すれば吠え散らかし、一時も気が抜けないけれど室内ではウソみたいにおとなしい。

外でしかトイレをしないので年に数回、持ち前の繊細さでお腹を壊して夜中に外に出たいアピールが始まることがある。
つい最近も夜中にソワつきだしたので慌ててパジャマを着替えて小一時間外へ連れ出した。
催さなかった。

それがボーロ。


先に伝えたがボーロは元嫁とではなく今もオレと暮らしている。
我が家にはもう1匹目と耳が生まれつき不自由なアルビノのポメラニアンもいる。

どちらも自分の意思で飼い始めた子たちではない。

あくまでその子たちの世話が十分にできない元の飼い主から自分が引き取ることとなった家族だ。

ポメのほうについてもまた今度書くけれど、
中年男の一人暮らしでこれだけ強烈な個性ある子たちの面倒をみるのはマジで大変。

けれどもこの子たちの居ない中年の孤独暮らしを考えると、どれだけ切ない夜もセンチメンタル気取ってる暇もないし毎夜2頭の温もりに包まれて眠りにつけている。

ありがとう2頭。

けどボーロはほんとはニンゲン大好きだからニンゲンの家族がオレだけだとちょっと寂しそう。
もともと大人2人+子ども3人と暮らしてたんだもんな。そりゃそうだわ。

けど謎に1人(匹)時間も楽しみたがるとこもあるので今の暮らしもまぁ良いのかな。

まぁそのうちもう1人ぐらい家族ができたらいいね。


いろんなヤバさを語ったけどうちの子たちは自慢できるところもある。
2頭とも、飼い犬がよくやりがちな「イタズラ」を全くしない。
家具を壊したりとか全くやらない。

ただ、大好きなパンがもし近くにあったら食べてしまうけど。

まぁそんなこんな日々がシリアスでも和ませてもらってます。

この子たちのために父ちゃん頑張らないとね。

いいなと思ったら応援しよう!