朝
早く起きる
家族よりも
一人の時間を持つために
なにか考えるきっかけとなるものを見つくろい
思ったことの道すじをそのまま書きしたためる
このことにどれだけの意味があるのか
なんの意義があるのか
もっと深く受け止めるべきかもしれない
だれかがひろってくれる
面倒みてくれる
そんな安直な他力本願が
ぼくの私室に横たわる
ここはぼくの部屋なんだからと
横たわるぼくが言う
その部屋がせまいのは
横たわってなにもしないからか
近くのことしか見えないのは
横たわって視点がひくいからか
横たわっていて勝手に周囲が低くなるなんてことはない
遠くまでまわりをよく見られるのは
まぎれもなく自分のあしで
斜面をのぼり
みずからうごいて
たかいところへ登った人
まわりをよく見ないといけないし
じぶんのこともよく見たい
見たいものが多くて
忙しい
横たわっている暇はないんだぞと
私室のぼくにぼくが言う
少しは重い腰をあげなよと
おだててさすってやさしくしてやるのも
どなりちらしてせめたてて
いごこちをわるくしてどかそうとするのも
いずれもまたぼくにしかできない
ぼくにしかできない
ぼくのためにしてやれることを
考える
朝は
そういう時間かもしれない