ばんどう通信R6年8月号

こんにちは、ばんどうです。

今回の台風はえらく遅く、皆様も初めてのことに(ですよね??)戸惑っていらっしゃるのではないでしょうか??
私はこんなに長く海を荒らし続ける台風って初めてだと思うので来週からの仕入れがどうなることやら?と少しだけ心配しております。
(とはいえうちは熟成・発酵をあれこれ研究した結果長期保存に困ることほぼなくなったのでその辺見越してある程度今週中に仕入れ・処理・熟成を進めていましたが)
お怪我や被害がないこと祈っております。


しつこいですけど鱧

おかげさまでご好評いただいております。骨がない鱧。台風過ぎたらまた脂がグッと乗ってくるかと。お待ちしてます。

2kサイズの特大はも。骨を抜くことで初めて「使える食材」です。
鱧の葛はたきのお椀。
鱧の卵の塩辛

オーダーメイドの塩??

最近、ふと一通のダイレクトメールが届きました。普通、知り合い以外からお店に来るダイレクトメールのほとんどが「オーナー様」とか「ご担当者様」としか書かれてないのですが、その手紙は手書きで宛名が書かれており、尚且つ宛名も「坂東 俊様」とSNSで調べたのかフルネームまで記載されていました。

「ご担当者様」だと開封せずに破棄してしまうことがほとんどなのですが、わざわざそこまでしてくれるなんてなんだろ?と思い中身を開けてみると、便箋も全て手書きで書かれておりますます「珍しいな」と。

そして読んでみると、内容にも興味を惹かれたのですが「塩をオーダーメイドで作ってます。サンプル手配できますがいかがでしょうか?」という旨のことが。
早速お電話してみると・・・・

「サンプル送れるんですけど、良ければ淡路まで来てください」

一瞬「え?話ちゃうやんけ」とは思ったのですがよくよく話を聞いてみると

・来るのがどうしても難しいならサンプルを送ることもできる
・ただ、オーダーメイドで塩を作り上げるので、絶対に来てもらったほうがいい
・海老に合う塩、とか魚に合う塩、みたいなのは我々は料理のプロじゃないのでそういうオーダーのされ方されても分からない
・ただ、浸透圧ですぐに中まで味が入る塩だとか、表面のタンパク質を固めて膜を作るのが早い塩だとか、溶けやすい塩、溶けにくい塩、そういう調整はできる。
・NaClの濃度を60〜90%くらいで言ってくれれば調整もできる
・海塩だけど擬似岩塩も作れる

と。
「あー、確かにこれ、行って現地見て、直接話聞かないとオーダーするの無理だわ」と納得させられたとともに、日本にこんなに熱い人いたんだな、とぜひ会いたい気持ちになり早速アポを取りました。

私は「料理が料理であるための3要件」は「加熱」「切れ味」「加塩」の3つだと思っています。
加熱はヒノカグツチとの出会いで、切れ味は月山義孝刃物店さんとの出会いで、それぞれここ数年でぐっと進化できたのでは?と思っていましたが塩に関してここ数年ドラスティックな進化と呼べるような何かってなかったな、と。

と、いうことで予定では明日明後日でお邪魔してくる旅程だったのですがこの天気。来週に順延させていただきました。待ち遠しくてたまらない思いではありますが。また来月、訪問してのレポート書かせていただきますのでお楽しみに。

鉄+炭

そして最近遊んでるのがこれ。

炭の上にスリット入りの鉄板で
あっという間に焼けるのに綺麗にグラデーション入ります。
これは炭を減らしたバージョン

炭の上に鉄板を乗せて物を焼くと、ガス火の上に鉄板を乗せて焼いた時と別格に物が美味しく焼ける。
(ついでに同じサイズの塊なら半分くらいの時間で焼き上がります)

これが面白くて、あと「理由なんでだ?」というのを色々仮説立てて研究をしているのですが・・・。いまだに分からず。

いくつかの仮説と現状

・炭はガスに比べてかなり温度が低く、その割に熱エネルギーの総量は多い。これがなんらかの作用を。(ガス1600度、炭は600度)
・鉄板から大量の輻射熱が出てるのでは?
・鉄板に対してガスよりも炭の方が均一に熱を伝える熱源である可能性が高い。これが何か影響している??
・鉄の5倍の熱伝導率をもつ銅板を使ってもやっぱり同じような結果になる。
・炭の量が極端に少なくなると、ガス+鉄板で焼いたのと仕上がりに大差がなくなる
・火力が強いほど鍋の特性がより顕著に顕れる、というのは論文がすでにある

こんな感じ。
最近日本のトップ理系大学で物理の偉い先生になった先輩に相談してみたんですが「サーモないと無理かも」
とのことなので・・・。9月はサーモグラフィ買ってもう少し遊んでみようかと・・・。

比較用に鉄板・銅板を色々買い集めてみました

周年コース

5月から、私の開業10周年を記念して作った少しリーズナブルなコースなのですが、予想以上に評判良いので無期限で延長しようかと。
リピートしてくださってる方達が皆さん「八寸入ってるあのコースを」と予約してくださってるので一旦「八寸コース」とでもしておきます(笑)

ということで引き続き「おまかせ」と「八寸コース」と夜は2種類、お昼は「お昼のおまかせ」を加えて3種類からお選びいただける感じになってます。
どうぞよろしくお願い致します。

おまかせ 28000円
八寸コース 18000円
お昼のおまかせ 8000円(4名様以上より)

久しぶりに

お客様から注文いただいてお弁当を作ることに。
「ご本人たちだけが食べるわけではない」=「食にそこまで関心が高くない方達も食べる」
っていうのが普段のうちの営業ではなかなか多くないパターンなので、久しぶりにいつもと違う脳の使い方して面白くありました。
夏場なんで冬のおせちと違って衛生管理にはいつも以上にめちゃくちゃ気を使いましたが、スタッフたちが夏休みというのもあり無事お渡しできました。

和牛かいせき弁当、としました。
盛り込み。エアコン最強設定で夏でも寒いです。

たまにはこういういつもと違うことするのも楽しくていいですね。
最近、料理系のインフルエンサーさんが(と言ってもコンテンツ見てても割とちゃんと勉強してきた料理人の方)出したチーズケーキを購入してみたんですが。
こういうのも、体験としてすごく楽しかったしウチでもやりたいなーと。
(常設商品にすると多分性格上飽きちゃうから嫌だけど・・・)

またぼちぼちお知らせしてまいります。

おせちfor2025

今年もそろそろおせちのお申し込み受付を開始いたします。
例年同様「紐を引っ張ると温かくなるお重」で「温かいお料理」と「冷たい酒肴」をそれぞれベストな状態で楽しんでいただけます。

また、鍋セットは「用意してもらうのは鍋とコンロだけ」で具材・野菜・出汁・薬味・締め、全て入ってます。年末年始「あれこれ用意するのは大変」という方にご好評頂いております。

1人前。上が温 下が冷。これに鍋セットがつきます。
4人前
クエ鍋セット。締めの雑炊用ご飯まで全部ついてます。

○4人前3段
○クエ鍋セット
○1人前おせち+クエ鍋の単身セット
○もつ鍋
○単品ローストビーフ ←New

ラインナップは上記の通りです。
価格が物価高等の事情でもしかしたら例年よりほんの少しだけ上げさせていただく・・・かも?でまだちょっと詰めきれておりませんが、なるべく昨年と近い価格でお出ししたいと思ってはおります。
来月までには詰めて、お知らせします&決まり次第ここに加筆しておきます。
昨年の価格は下記の昨年の記事をご参照ください!!

ローストビーフは、毎年おせちを食べてるうちの家族から「ローストビーフだけ単品で追加したい」という声があったので「なら単品追加の選択肢作るか」と増やした次第です。

お受け渡し方法は全て共通・例年通りで

 ・12月30日発送→31日着のクール宅急便配送(別途 箱代・送料)
 ・12月31日12時〜16時ごろの間にお店に取りに来て頂く
のいずれかでご案内をしております。どうぞよろしくお願いいたします。

とりあえず、受付開始いたしましたのでご希望の方はお申し付けください。

終わりに

今号も最後までお付き合いいただきありがとうございました!

ではでは!

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