プロローグ:中国軍の対日戦略が瓦解した日
シミュレーション
中国共産党中央軍事委員会首脳全員を前に、中央軍事委員の一人である中国人民解放軍総参謀長による緊急報告がなされた。
「日本は我が国に対してどのような報復攻撃を加えることができるのか?」
中国共産党中央軍事委員会主席(すなわち国家主席)が怪訝そうな顔つきで尋ねると、人民解放軍総参謀部第一部長が説明した。
総参謀長が補足した。
「日本のトマホークミサイルは人民解放軍にとって深刻な脅威となるのか?」
この国家主席の質問に、総参謀部第一部長が説明を再開した。
これを聞いて国家主席は顔に安堵の色をにじませたが、総参謀部第一部長はすぐにそれに水を差すような言葉を継いだ。
海上自衛隊駆逐艦からトマホークミサイルが発射される場面、
海中を潜航する海上自衛隊潜水艦から発射されたトマホークミサイルが海中から海面上空に舞い上がる場面、
海面スレスレをトマホークミサイルが飛翔するシーン、
山林地帯の木々の上をグネグネと縫いながら飛翔するシーン、
北京上空に超低空で接近するトマホークミサイル、
共産党幹部邸宅に突入するトマホークミサイル・・・・・
引き続いて総参謀長が結論を述べた。
国家主席もうなずき、中国共産党中央軍事委員会緊急最高首脳会議を締めくくった。