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カステーラ

 牛乳を右手に、左手には「カステーラ」を持つ幸せを子どもの時に感じたので、とにかく懐かしい「おやつ」です。よく目にしていたそれが現在目にすることのできる「ミルクカステーラ」なのか「ビタミンカステーラ」なのか、それとも別の「カステーラ」なのかは不明です。これも、北海道にしかない「おやつ」なのだと知ったのはインターネットで食べ物情報が飛び交うようになってからです。

 現在販売されている「カステーラ」は、島村製菓(札幌)と高橋製菓(旭川)の2社が製造しています。とても似ているパッケージデザインでお店に並んでいます。どちらも1本90円程で販売されていると思われます。ちなみに、セブンイレブン遠軽大通北店でもパンコーナーの片隅に「ビタミンカステーラ」が並んでいて1本97円(税込)で購入できます。2017年10月22日に店頭に並んでいたのは、9月15日製造で賞味期限12月14日の長持ちする商品でした。
 この2社の商品は、バッケージやパッケージデザイン、カステラの形態や大きさ等、あまりにも似過ぎています。

高橋製菓

大正6年(1917)創業      1921年製造開始

 高橋製菓は、旭川市4条通13丁目にあり、間も無く100年になる長期間「ビタミンカステラ」を作り続けています。水分が少なくパサパサした感じで、口に入れるとほんのりと甘いお菓子です。「ビタミン」と名付けたられたのは、戦後になってから付加価値を高めようと、ビタミンB1とB2が加えられたからです。農作業へのお手伝いをしてくれた方へ出す「おやつ」として販売量を増やしたそうです。
 「ビタミンカステーラ」は、昭和38年(1961)に開催された第15回「全国菓子大博覧会」で最高賞の「総裁賞」を受賞しています。なお、「全国菓子大博覧会」は明治44年(1911)年に始まる、和菓子を中心に、洋菓子・スナック菓子等も含めた日本最大の菓子業界の展示会です。なお、オホーツクの会社で「総裁賞」を受賞しているのは、永田製飴の「ハッカ飴」・「ゴールデンバター飴」・「岩壁飴」・「牛乳飴」 と 山樹氷の「ハッカ樹氷」です。

高橋製菓のビタミンカステーラ
高橋製菓ビタミンカステーラの包み紙

島村製菓

昭和32年(1957)創業     1957年製造開始

 島村製菓(札幌市東札幌2条2丁目)の「ミルクカステーラ」は、1957年(昭和32)製造開始の60年間作り続けているロングセラー商品です。

島村製菓のミルクカステーラ


2017(平成29)年10月26日 配布

                   writer Hiraide Hisashi

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