ゴッドファーザーPARTII
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若い頃のデニーロの演技を観たくて、久々にゴッドファーザー PART IIを観た。
タクシードライバーと迷ったけど、タクシードライバーのほうがたくさん回数観てるから、
今回は3回目くらいになるゴッドファーザー PART IIにしてみたら、これがよかった。
なかなか現実世界に帰ってくるのが難しいくらいに。
デニーロの演技目的だったけれど
デニーロの演技以上に、映画そのものに圧倒された…!
複雑なストーリー、
ニーノ・ロータの音楽、
そして絵画のような映像!
そしてデニーロ以上に、若かりしアルパチーノの美しさ、かっこよさ、存在感、そしてこの映画との見事なハマりっぷり!
なんというか、映画の醍醐味をどっぷりと感じられる映画でした。
1974年公開。
(以降、ネタバレあり)
★★★★★(5点中5点)
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:アル・パチーノ/ロバート・デ・ニーロ/ダイアン・キートン/ジョン・カザール
■ストーリー概要
『ゴッドファーザー』第一作でコルレオーネ・ファミリーを継承したマイケル・コルレオーネ(二代目ドン)のその後を語ると同時に、
若かりし頃のヴィトー・コルレオーネ(初代ドン)が力を手にして浮上していく様、
その両方のシーンを交錯させながら、映画が進んでいく。
マイケル・コルレオーネの物語においては、裏切りや葛藤が渦巻いて、人間マイケルの苦悩も描かれる。
ヴィトー・コルレオーネの物語においては、ヴィトーがドン・コルレオーネとして権力者になるその必然ともいえる
ヴィトーの人格と能力が魅力的に描かれる。
■感想
・新三大 ゴッドファーザー PARTIIの「ザ・映画」なシーン
要は映画の醍醐味を感じられるかっこいいシーン。
ストーリーを知っていても、何度でも観返したくなるようなシーン。
1.キューバでの豪奢なパーティーの最中。裏切者の兄フレドに、マイケルがものすごい形相でキスして、
I know it was you, Fredo. You broke my heart. You broke my heart!
というシーン。
2.祭りの最中。若かりしヴィトーが、家々の屋根の上を軽々と跳ねるように歩きながら、
眼下に道歩く街の権力者ドン・ファヌッチを追いかけて、
最終的には殺す、というシーン。
3.すべてマイケルの策略どおりに、さまざまな関係者の殺人、暗殺、自殺の3つがそれぞれ時を同じくして行われるシーン。
この持って行き方は、音楽の不穏さや湖での殺人の絵の美しさなど、
映画ならではの表現の仕方が、もう完璧でした。
加えて、人を殺すことについてはマイケルの策略どおりに事が運んでいることと対比して
マイケルの周囲の人間関係はまったくうまくいかなくなっている。
このコントラストと皮肉がぐさりと突き刺さる風に作ってあり、
本当におもしろかった。
・お兄ちゃんのフレド役のジョン・カザールの演技もすばらしかった。
彼の演技なしではこの映画は成り立たなかっただろうと思うけれど、アカデミー賞の助演男優賞にもノミネートされていないことにびっくりした。
・初代ドン・コルレオーネ(=ヴィト・コルレオーネ)の昔の話と
今のドン・コルレオーネ(=マイケル・コルレオーネ)の話とが折り重なって映画が進んでいく。
そのことについて、初代の昔の話は要らなかったなんて意見もネットで見かけたけれど、
初代の話あってこそのマイケルの苦悩だから、
この構成こそがこの映画に深みを与えていると思いました。
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